ブラピ様!



『ジャッキー・コーガン』

ある賭博場に2人組の強盗が入った。

犯人捜しのために呼ばれたのは、殺し屋のジャッキー・コーガン。

彼は、賭場のオーナーであるが、前科のあるマーキーを疑う。

しかし真犯人は、別の一味だったことが判明。

ところが、なぜかコーガンは、まずマーキーを殺そうと言い出し‥‥。


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ブラッド・ピットの最新作です。

なんだか、大人の渋味が出て来ましたねえ。渋が多め。

このまま、クリント・イーストウッドみたいな、老練でかっこいい役者さんになりそうっすな。

だいぶ先の話ですけど。


ギャング映画とまでは行かないですが、悪党系のバイオレンス映画で。

とはいえ、「おんどりゃ~!」的な、怒声と銃声が重なり合う、けたたましい展開にはならず。

コーガンを中心に、静かに、そして残虐に物語は進んで行くのです。

その静けさが、逆に怖かったですよ。


淡々と行動し、少しずつターゲットに近づき、気付けば逃げ道がなくなっているという。

なおかつ、暴力的で残虐な表現が本当にリアルで。

またそれをスローで丁寧に見せてくれよるんですよ。いやー!


裏社会に生きる男たちのケジメの付け方に、超一般人の僕は震えっぱなし。

そしてコーガンが、「なぜ、いつ、どこで殺す」が、あまりにも自分流でして。

緊張感で背筋が痛くなりましたよ。


僕としては、もっとコーガンの人とか過去とかも知りたかったような。

ミステリアスなままなのも、謎めいてゾクゾクしますけど。

僕は知りたがりなのですよ。野暮ですかね?


ちなみに原題は「KILLING THEM SOFTLY」。

「やさしく殺して」ってことで合ってます?

それはそれでよかったような。



バックでは、要所要所で、BGMのようにアメリカ大統領の演説が。

その演説を、真っ向から否定するかのような、コーガンの最後のセリフ。

その言葉がそのまま、コーガンのポリシーであり、この映画の描きたかったことなんでしょうね。きっと。



☆個人的見どころ

 ・クールかつ残虐なブラピ様

 ・バーでの追い込み

 ・太った刺客


(4月26日公開)