「Always~3丁目の夕日」の山崎貴監督作品です。


映画館を漂流中。-BALLAD


「BALLAD 名もなき恋のうた」

小学生の真一(武井証)は、毎晩不思議な夢を見ていた。

湖のほとりで、きれいなお姫様が祈っている夢を。

そんなある日、大きなクヌギの木の下で不思議な手紙を見つけた真一は、不意に気を失ってしまう。

時は変わって戦国時代。

春日という小国に、戦場で“鬼の井尻”と恐れられる、井尻又兵衛(草なぎ剛)という侍がいた。

ある戦の日、戦場で一瞬の隙から命を奪われそうになった井尻を、一人の少年が偶然助ける。

その少年は、なんと現代にいるはずの真一だった。

又兵衛は、未来からタイムスリップしてきたらしいと言う不思議な少年を城に連れ帰る。

そこにいたのは、いつも夢で見ていた、あのきれいなお姫様・廉姫(新垣結衣)だった‥‥。



なんとあの、「クレヨンしんちゃん」の劇場版が原作だそうです。

僕はまだ観てないですが、大人でも泣けると評判ですもんね。

しんちゃんの劇場版シリーズは。


「Always」で、昭和中期の街並みを見事にCGで再現した山崎監督だけあって、今回も映像は素晴らしかったです。

よく映画で出てくるような大国のドデカいお城ではなくて、小国の、こぢんまりしつつも堅牢に守られたお城がリアルに描かれていて感動しました。

なので合戦のシーンもよかったですね。

「レッドクリフ」とかの戦は、規模がでかくて派手さはあるんですが、どこかマンガチックに見えた部分もありまして。

こういう小さな城攻めの戦シーンの方が、逆にリアルさを感じて迫力がありましたよ。


ただ、小国なゆえに不自然に感じるところも。

作品の主題が、お姫様と侍大将の「身分違いの恋」だったように思うんですが、観てる上で、そんなに離れてる感じがしなかったんですよね。

国というより村のような小さなところで、殿様から農民まで身を寄せ合って暮らしている風だったから、そこまで身分の違いを感じられなかったというか。

なにより、殿様役の中村敦夫さんが優しそうだったので。

真剣に頼めば、2人の仲を許してくれそうなお父ちゃんに見えました。ええ。

そういうのもあってか、全体的に若干こぢんまりまとまってしまった感は否めないです。僕としては。


真一の両親役が、筒井道隆さんと夏川結衣さんだったんですが、トボケた味で個人的にツボでしたね。

真一君は、恐らくアニメ版よりシリアスな役どころになっていましたが、もっと砕けてても環境とのギャップがあって楽しかったのかな~と思いました。

ただ、あの「しんちゃん」をまんまやれる子供もいないでしょうけどね。

まんまを実写でやられても引いちゃいそうですし‥‥。


山崎監督の映像、僕は好きですね。

これからも、もっといろんな時代のいろんな街並みを再現してもらいたいっす。



☆こんな人におすすめ

 ・戦国純愛物好き

 ・山崎貴監督の映像ファン

 ・新垣・夏川のW結衣共演を見ておかねば