〜枯れた紫陽花〜







行き場のない気持ちは乱反射


眩しくて目を細める


蜃気楼の中に消え去る


あなたを


引き止めたくて


名前を呼ぶけど


もう遅い


あなたの背中が遠くなる




あなたの心はもう


決まっていたのに


もう一度


あなたを


振り向かせようとしていた


私は


なんだか哀れだな




いつの間にか


紫陽花が枯れている


花が盛りの時は


きれいだけれど


出来損ないの


ドライフラワーの


様に枯れている姿は


今の私に似ている


もう誰の目にも留まらない