きっかけー8
前職の老人ホームよりもひどい状況だった。
何のための転職だったのか?
自分の選択は間違いだったのか?
石の上にも3年という諺がある。
3年は何があっても頑張ろう!
前職の経験を活かし、そして悩む事が無い位に努力しよう!
そう決意した。
有給も消化したのは年に2日程
3年が経過した。
気づくと主任に!という話まで持ち上がっている。
しかし現状は、変わらない。
想いを持って提案しても無気力な上司、理事・・・
自らの力量不足も感じる。
それを隠すように周囲のせいにしてしまう自分。
いつしか、流れ作業になっている自分に気づく。
そんな自分になったのは環境が悪いという解釈で自己防衛している。
年齢的にも落ち着きたい。
いっそ、介護の業界を辞めてしまおうか?
そんな気持になる事も多くなった。
「自分はまだ、お婆ちゃんへ恩返し出来ていない」
そうは思う気持もあるが折れそうになる心。
結局は向いていないのか?と思う事も多くなった。
利用者の笑顔をみる事、接する事で成長させて頂いている自分がいる。
介護の仕事は辞めたくはない!
そんな想いを感じながら、2010年も11月になった。
2010年もあと僅か・・・・・・
今年も問題の解決は見つからないのか?
結局は成長していない。
何の為に仕事をしているのか?そんな事を考えて車を運転している時、ラジオから流れてくる歌の歌詞の一部分が心に染み込んだ。
「どきっ」とした!
ちゃんと育ててくれたのに
恩返しもしていないのに
いい孫じゃなかったのに
こんな私を待っててくれたんやね
植村花菜 トイレの神様という歌だった。
最初に介護の仕事をはじめよう!と決意した「きっかけ」を思い出した。
仕事を通して恩返しする事。
まだ、何も出来ていない!
今はお婆ちゃんはいない。
だけど、自分に出来る事はあるはず!
そう思って介護の仕事を始めた!
しかし、もう限界を感じている。
途中で投げ出すような事はしたくない。
お婆ちゃんを裏切ってしまうような事はしたくない!