リドリー・スコット監督、クリスチャン・ベイル、ジョエル・エドガートン、ジョン・タトゥーロ、ダール・サリム、アーロン・ポール、ベン・メンデルソーン、ハル・ヒューエットソン、マリア・ヴァルヴェルデ、ベン・キングズレー、シガニー・ウィーヴァー出演の『エクソダス:神と王』。2014年作品。
紀元前1300年のエジプト。ファラオ(王)の息子ラムセスと王の妹の息子モーゼはヒッタイトの軍勢と戦い、王国の維持と拡大に努めていた。しかしモーゼの出生の秘密が明かされ、実の兄弟同然であったラムセスとモーゼは民族を懸けて敵対することになる。
以下、ネタバレがありますのでご注意を。
IMAX3D字幕版を鑑賞。
旧約聖書の「出エジプト記」を基にしたスペクタクル史劇。
1956年のセシル・B・デミル監督、チャールトン・ヘストン主演の『十戒』のリメイク的作品。
『十戒』は作品としての好き嫌いは人それぞれあるでしょうが、『エクソダス』で描かれている物語をより深く理解するためには未見のかたは観ておくといいと思います。普通に面白いですよ。
あれをこう描き直したんだ、とか、同じエピソードでも印象がまったく異なるので。
上映時間は4時間近くありますが^_^;
ちなみに僕は未見ですが『十戒』は1996年にTV映画にもなっていて(評判はあまりよくないようですが)、その時に主人公のモーゼを演じていたのはベン・キングズレー。
そういう繋がりからなのか、あるいはそれ以前にもスピルバーグの『シンドラーのリスト』でユダヤ人を演じていた縁からか知りませんが、本作品では彼はモーゼの片腕となるヨシュアの父ヌンを演じている。
でもこの人、80年代には『ガンジー』でインド独立の父マハトマ・ガンディーを演じていたほんとはインド系の人。『アイアンマン3』ではナニ人だかもわからない謎の怪人を演じてたしw インドから中東までいろんな人種がオッケーな俳優さんですな。
ただし、この『エクソダス』での彼とシガニー・ウィーヴァーはほとんどカメオ出演みたいなもので、出演時間はさほど長くないし特に見せ場らしい見せ場もない。
シガニー・ウィーヴァーは『エイリアン』の1作目で監督のリドリー・スコットと馬が合わず結構険悪な雰囲気だったようなことが伝えられてるけど、その後1992年には『1492 コロンブス』にカスティーリャの女王役で出演していたし、今回も登板ということですでに過去のわだかまりは解消されてるんですかね。
リドリー・スコットとシガニー・ウィーヴァー
もっとも、どちらもたいして出番のないゲスト出演ですが。何故リドリー・スコットはわざわざシガニー・ウィーヴァーに毎度こんなチョイ役を振るのだろうか。
今回も彼女が演じるラムセスの母親はあれだけモーゼを殺したがっていたにもかかわらず、いつのまにか映画から姿を消していた。
とりあえずこの映画、何からツッコんでいいのかわからない。
まず、日本版のポスターに「人類史上、最初にして最大のスペクタクル」とか書かれてるけど、いや、「ノアの方舟」の方が昔でしょ?w
ついこの前、映画化されたばかりではないか(;^_^A
どーでもいいことですけど。
内容については、『プロメテウス』に続いてリドリーおじいちゃんがまたやっちゃった、って感じでしたね。
いや、70代にして莫大な予算(168億円)をつぎ込んで見ごたえある映像を作り上げるその手腕は率直にスゴいと思います、ほんとに。
ただ、宮崎駿の映画が最後の長篇作品『風立ちぬ』も含めて後期はずいぶんとアレな感じになっていったように、リドリー・スコットの映画も通常の娯楽作品からはかなり遠退いている。
90年代の『コロンブス』だって娯楽作品とは言い難かったけど、2010年代のリドリー・スコットはそこにさらに電波っぽいものが加味されている。
「キリスト教の信仰」が題材になっていた『コロンブス』と似て非なるのは、この「電波」の有無。
『コロンブス』にはまだ冒険家にして「アメリカ大陸発見の英雄」コロンブスを一人の野心家、そして西洋文明からの侵略者の一人として描く、という意図があったが、『エクソダス』のモーゼはそれ以前に幻覚に導かれて民衆を扇動する一種の狂人として描かれる。
この映画そのものが、一人の誇大妄想狂の頭の中を映像化したような体裁になっている。
彼が同胞であるヘブライ人たちの解放を思いつくきっかけ自体が、土砂に埋もれて見た幻覚なのだから。
まともな頭の持ち主からすれば「神を見た」などと称する人間が「どうかしている」ように、この映画のモーゼは誰もいないところで独り言を呟き神と会話しているアブナイ電波野郎なんである。
そんな男が妻子を捨ててエジプトに舞い戻り、40万人ものヘブライ人を率いて「約束の地」へと無謀な旅に出る。
ここでは『十戒』で英雄譚のごとく描かれていたものがすべて狂気の沙汰として捉え直されている。
彼はことあるごとに「どうしたらいいんだろう」と悩む。
モーゼは神の声を聞き、その考えをあれこれ忖度(そんたく)しながら行動しているので、彼自身に先の目算など何もない。すべて神任せ。
そしてこの映画に登場する“神”こそは、史上最強に「狂った」神なのだ。
何が狂ってるって、そのすべてが。
モーゼが「あなたの指示通りにやったのに」と言えば、「私は何も言ってない。お前が勝手にやったんだ」とすげぇ突き放し方。
かと思えば、ハッキリと「復讐」という言葉も口にする。
一人息子を失ったラムセスはモーゼに「子どもを殺す神を崇める狂信者どもめ!」と言うが、神というものが本当に存在するのならばそれはなんと無慈悲な神だろう。
とにかくこの“神”はよく喋る。
僕はキリスト教(ユダヤ教)についての映画で、こんなに好戦的でお喋りな神が登場する映画をこれまで観たことがない。
だいたいユダヤ人の崇める神というのは「唯一絶対神」であるはずなのに、この映画の副題は「GODS AND KINGS」と複数形。まるでギリシャ神話の神々みたいな扱いだ。
リドリー・スコットはスタンリー・キューブリックを多分に意識しているところがあるようで、キューブリックが無神論者だったように、リドリー・スコットもまた無神論者が描く“神”というものにとり憑かれているんではないか。
『コロンブス』も『プロメテウス』も『エクソダス』も、神の存在を信じられない男(リドリー・スコット)がなんとかその“神”と呼ばれる者の正体を映像で描こうとしている、というふうに思えてならない。
『十戒』のモーゼもエジプトの王子だった頃はヘブライ人たちが信奉する神に対して懐疑的な言葉を発していた。「神がいるのなら、なぜ奴隷などというものを作ったのか」と。
『エクソダス』でクリスチャン・ベイルが演じるモーゼは、さらに皮肉めいた口調で神の存在を否定する。
この映画でのモーゼは戦場で幾たびも戦ってきた将軍であり、常に物事を現実的に考える。
神などというものは彼にとっては単なる迷信でしかない。
そんな男がなぜ神の名の許に同胞を率いて約束の地カナンへ向かおうとしたのか、合理的な説明はない。
彼は神に出会ってしまったのだ。そしてその計画を聞いた。
ちょうど、かつてはキリスト教徒の迫害者であったパウロがキリストの声を聴いて(キリストの死後の話なので客観的に考えれば幻聴)彼の教えに帰依したように。
リドリー・スコットはこの映画で観客に神の偉大さを啓蒙しようなどとは微塵も思っていないし、むしろ一人の男の妄想が一つの民族、やがてさらに多くの人々を巻き込んでいく恐ろしさをこそ描いている。
ラストに十戒の石版を収めた「契約の箱」の傍らで微笑むモーゼには、静かな狂気を感じた。
だいたい神が自ら刻んだとされる十戒を「そんなわけあるかい」ってな感じでモーゼに自分で彫らせっちゃってるんだから、この映画は「神の奇跡」を否定しているようなものだ。
たとえ「奇跡」を否定しなくても、それが「神の御業」だと無条件にありがたがることに対して引いた目で見ている。
だって肝腎の「十戒」の10の戒めがなんなのかすら映画の中では一切言及がないのだから、リドリー・スコットはそんなものに興味がないのだ。
映画の中で描かれる「10の災い」にしろエジプト軍の撃退にしろ、なんだかわからないけど不思議な現象が次々と起こって、モーゼと人々はそれを神のおかげだと思いました、ということになっている。
台風を神風だと信じ込むのと同じ類いのものじゃないですか。
『十戒』ではモーゼが武器を持って戦うシーンはなかったが(人殺しもエジプト人の総督から同胞のヨシュアを救う時のみ)、『エクソダス』のモーゼは「これのどこがモーゼやねん」ってぐらいぶち殺しまくる(いや、聖書の中ではモーゼさんは結構な大虐殺をカマしてますが)。
ほぼ剣闘士
しかも自分がラムセスの前に姿を現わしたために同胞が巻き添えを食って何人も処刑されても動じず、人々を訓練してテロや暴動によってエジプトからの脱出を試みようとする。
チャールトン・ヘストンがヒロイックに演じていた『十戒』のモーゼも神に選ばれてからはかなりムチャな人になっていくのだが、『エクソダス』のモーゼは最初から感情移入が難しい。
自分の目的のためならば誰を見捨てようが殺そうが意に介さない。
逆に後半でモーゼは唐突に、カナンの地にたどり着いてもそこに住む人々にとって自分たちが侵略者になるのではないか、というようなことを語るけど、あの当時の彼らユダヤ教徒たちが神に約束された故郷に帰ってそこを“異教徒”から奪還することにためらいなど感じるだろうか。
この映画の中の彼は、一体何を考えているのかよくわからないところがある。
あるいは、現代人的なキャラクターとしてモーゼを描いてみた、ということかもしれない。
この映画がアメリカでヒットしなかったのはモーゼに『グラディエーター』でラッセル・クロウが演じた主人公のようなリーダーとしてのカリスマ性がなかったからだし、何よりも英雄物語としてのカタルシスがなく娯楽作品としての面白味に欠けていたからだ。
150分もありながら描かれるべきものがまったくといっていいほど描かれていない。ディザスター・ムーヴィーとしてもドラマとしてもいささか退屈でした。
終盤は音楽で盛り上げるけど、あとでまた述べますがクライマックスが大変なことになっている^_^;
モーゼが実はヘブライ人であった、という事実も台詞で説明されるだけだし、とにかくストーリーに起伏がない。
ヘブライ人たちがどれほど過酷な苦役を強いられているのかその具体的な描写がほとんどないので、彼らが自分たちを解放してくれる者を待ち望んでいるという切迫感がなく、したがってその後のエジプト脱出にもたいして感動を覚えない。
ジョエル・エドガートンが演じるラムセスはガタイもよく自ら戦闘に赴いて活躍するが、王としての威厳があまりなくてせいぜい将軍か代官クラスに見える。
「太陽神」の化身である王自ら奴隷たちの前に来て死刑を執行したり、彼らに自分の声でお触れを出したりするだろうか。そういうのはしもべたちにやらせるのでは?
『十戒』でアン・バクスターが演じていたラムセスの妻ネフレテリはもともとモーゼと互いに惹かれ合っていたが、彼がヘブライ人として生きる道を選んだためラムセスと結婚。その後もモーゼを忘れられず、神のもたらす災いによって我が子が犠牲になると知らされて助けを求めたり、自分を袖にしたモーゼを殺すように王に頼んだりとモーゼとラムセスに次ぐ存在感を見せていたのが、今回そういうキャラ付けは一切されていなくて影も薄い。
1枚目の画像は『十戒』のラムセス(ユル・ブリンナー)とネフレテリ(アン・バクスター)
『グラディエーター』で老いた皇帝が自分の実の息子ではなく主人公を愛したように、この映画でも先王セティ1世(ジョン・タトゥーロ)は息子のラムセスよりもモーゼの方を高く買っていた。
だからてっきり僕は、モーゼとラムセスの間の実の兄弟のような絆が嫉妬によって憎しみへと変わっていく、見方によってはBL的でもある物語になるのだとばかり思っていたのだけれど、そのような人間ドラマは描かれず、ラムセスは(幼い息子を深く愛してはいるものの)どこか粗野であまりじっくりとものを考えないキャラクターになってしまっている。
クリスチャン・ベイルが演じるモーゼはノーラン版バットマンの時みたいに難しい顔して悩んでるだけで、とにかく面白くなりそうな要素が根こそぎ取り除かれてて、まるでただあらすじを追ってるだけのようだ。
モーゼに従う男たちは皆似たようなヒゲ面で台詞もさほどないので、ほとんどキャラの区別がつかない。
ラムセスのしもべや巫女が処刑台でくびり殺される場面がちょっとブラックに描かれているけど、別に可笑しくもない。
ライヴァルでありながら戦場ではモーゼに命を救われ兄弟のように信頼しあってもいたラムセスが総督の密告を簡単に信じてしまうところも彼の心の葛藤が見えないし、場面転換が性急でモーゼはラムセスとろくにやりとりもないまま次の瞬間には牢屋に入れられて荒野に追放されている。
ツィポラとは出会ったと思ったら、これまたあっというまに結婚。そして9年。
ツィポラを演じるマリア・ヴァルヴェルデは美しいが、やはり出番は少ない
おそらくこの映画も『キングダム・オブ・ヘブン』がそうだったようにソフト化される際に全長版が作られるんだろうけど(こういうのもほんと勘弁してほしいのだが)、そのためかダイジェストのように場面と場面がブツ切れ気味で登場人物同士の“ドラマ”が描かれないのだ。
まるでTVでやってる歴史番組の再現VTRを観ているようだった。
実はこの映画、あの有名な紅海が二つに割れるシーンがない。
干潮によって海の水が引いて陸地が現われた、ということになっている。
で、戻ってきた高波によってエジプト軍は飲み込まれるのである。
そこが最大の見せ場にもなっている。
ただ僕は、残念ながらこの映画にスペクタクル映画の醍醐味をほとんど感じることができませんでした。
疑似3D(『プロメテウス』はIMAX用の3Dだったが今回はどう見ても違う)で観てしまったせいもあって映像がいくつものレイヤーが重なった平面的な画にしか見えなくて、かえってリアリティが失われていたし、映画的なケレン味がない演出なのでちっとも燃えないのだ。なんかダラダラとVFX映像が続いてはまた退屈な場面に戻る、といった具合で。
王の神殿などが本物と見分けがつかなくてリアル、という評価もあるけれど(確かにVFXに特に粗は見られないが)、だったらまだサイレント時代の超大作『イントレランス』の古代バビロニアの実物大セットの方がよっぽど迫力がある。
2枚目の画像は『イントレランス』より。オープンセットでけぇ
映像として見ごたえがあったのは、『ジョーズ』を思わせるワニの大暴れと崖が崩れて大量の戦車が落ちていくところぐらい。
そういえばリドリー・スコットはひと頃スピルバーグにもライヴァル心を持っていたっけ。意外とわかりやすい人だな。
大津波が襲いかかる場面だって、これまでに『パーフェクト ストーム』や『デイ・アフター・トゥモロー』『ポセイドン』なんかで散々観てきたヴィジュアルで、特にグッとくることもなかった。
「スペクタクル映画」で蛙やアブの大発生とか別に見たくもないし。3D映画で腐った魚の死骸を延々映されてもなぁ。
なんでも「リアル」に描けばいいってもんじゃないでしょうに。しかも年齢制限なしだから、目を惹くような残酷描写もない。
「リアル」っても、それはこの分野に詳しくない者にはなんかそれっぽく見える、というだけで、この映画は別に聖書の話やらこの時代の風俗・言葉などを考証に忠実に再現しているわけでは全然ない。
『エクソダス』の主要キャストのほとんどは白人で喋ってる言葉は当然英語、その他の登場人物の中にはさまざまな人種が入り混じっていて紀元前のこの時代のエジプトとはまるで異なるし、物語だってハッキリいってしまえばほぼ創作といっていい。
ザ・ロック主演の『スコーピオン・キング』で中国系のケリー・フーがエジプトのお姫様演じてたのと大差ない。
見た目のリアル云々をいうんなら、まだメル・ギブソンが偏執狂的なまでのこだわりで作り上げたキリスト拷問映画『パッション』の方がよっぽど「リアル」だ(ただし聖書には一言も書かれていない描写で占められてますが)。
『パッション』(2004) 出演:ジム・カヴィーゼル マヤ・モルゲンステルン モニカ・ベルッチ
モーゼという人物が古代エジプトに実在したラムセス2世と従兄弟同士として育ち、彼が行なったヘブライ人のエジプト脱出(エクソダス)が史実であるという明確な証拠などない。
それから3000年以上のちにアメリカのある考古学者が「契約の箱」の探索に乗り出し、その「神の力」でナチスが壊滅してましたが。
そもそも、ピラミッドやスフィンクスは奴隷ではなくてエジプトの平民を雇って作らせた、という説もある。
虫や蛙の大発生や赤土によってナイル川が赤く染まるのはともかく、エジプト中の長男が奇病で全員死ぬが子ヤギの血を家の入り口の壁に塗ったヘブライ人たちは全員助かった、なんて現象を科学的に説明などできるわけがない。
乱暴に言い切ってしまうけど、旧約聖書に記された逸話なんて「歴史」ではなく伝説や神話の類いなのだ。
どうせフィクションならばもっと物語として面白くできたんではないか?
たとえば2000年のリドリー・スコット作品である『グラディエーター』はこれまた架空の将軍が実在したローマの皇帝をぶっ殺すという完全なフィクションだったけど、僕は燃えたし泣いたもの。
描かれてることは嘘八百だけど、物語として最高に面白かったからだ。
『グラディエーター』のようなスペクタクル史劇としての面白さは『エクソダス』にはない。『グラディエーター』にはVFXを駆使した映像的な説得力とともに、盛り上がる演出があった。
『ロビン・フッド』にはまだうかがえたこの演出が、『プロメテウス』を経てさらに減退してしまったようだ。
脚本がもはやストーリーの体(てい)を成していない。
何に一番ビックリしたかって、この映画のクライマックスでモーゼはラムセスとともに大津波に飲み込まれるのだ。
エェッ!?って思った(;^_^A
そしてなんと生きてる。
気合い入れれば頭上から何百万トンもの大津波を直で食らっても大丈夫!
…すげぇな、モーゼ。
この人、救世主でも預言者でもなくて、ただのスーパーサイヤ人じゃねーか。
こんなんだったらまだ紅海がまっぷたつに割れた方がよっぽど「リアル」だって(;^_^A
セシル・B・デミルの『十戒』はキリスト教の信仰というものを絶対的な正義として文字通り確信犯的に描いていて、そこが人によっては引っかかるんだろうけど、『エクソダス』ではその部分を極力ニュートラルな視点で描こうと努めているのはわかりました。
でなきゃ聖書の「偉大なる預言者モーゼ」をあんなふうに“電波おじさん”として描いたりなんかしないだろうから。
そういう意味では現代的な映画といえるのかもしれない。
イギリス人であるリドリー・スコットのキリスト教に対するひねくれた見方は確かに興味深いところはあった。
でも個人的には僕はこの映画を観て、あらためて『十戒』がいかにエンターテインメントとして、スペクタクル映画として優れていたのかを実感しました。
『十戒』と併せて観ることで伝説がいかに作られていくのかあれこれ考えることができたし、散々文句言うことですっきりしたんで観たことは後悔していませんが、でも最後に一言だけ。
2Dで十分ですよ!わかってくださいよ!
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