$映★画太郎の映画の揺りかご


アレクサンダー・O・フィリップ監督のドキュメンタリー映画『ピープルvsジョージ・ルーカス』。2010年作品。

クリエイターから一般人までさまざまな分野における「スターウォーズ」を愛するファンたちへのインタヴューと、“サーガ”の生みの親ジョージ・ルーカスへの彼らの愛憎半ばする想いを映し出す。




拝啓、ジョージ・ルーカス様。“遥か彼方の銀河系”は誰のものですか?
その創造者?それとも、それを心から愛するファンのもの?


$映★画太郎の MOVIE CRADLE


上映館でお客さん全員に配ってたSWのオモチャ。気前いいな~。
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ワーイ誰だこれ汗いや、ほんとは知ってるけど、しかしまたマイナーなキャラを(^▽^;)

しかも。
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映画の内容に即したイキなジョークですなぁ。

でも僕はオタク御用達のリュックサックがあるからよかったけど、入れるものがない人はもって帰るの恥ずかしそうだな。けっこうデカいし。

お客さんの入りは、まぁ、ちょっと少なめ。

せっかくならもっと混み混みの状態で観たかったなぁ。

僕のうしろに座ってた人たちも「初日にしてはちょっと寂しいね」とつぶやいていた。

でも2組ほどカップルもいるし、女性1人で来てる人もいる。

みんなスターウォーズが好きなんだろうな。

以下、「スターウォーズ」という映画をみなさんが知ってるものとして感想を書きます。

ネタバレ(?)あり。



これは、スターウォーズに狂ってるオタクたちを観察して笑う映画ではない。

そもそもSWが好きなのは大前提なんである。

だからある程度SWに関する知識(映画以外は除く)があったほうがより愉しめるし、そんな人はわざわざこの映画を観たりしないだろうけど、SWへの興味もなくていままでシリーズを1本も観たことがないような人には、この映画のなかでいったいなにが語られてるのかまったく理解できないだろう。

「俺の中ではエピソードⅠ~Ⅲは存在してない」という人が映ってる予告篇を観て僕が思ったのは、映画のなかできっとこのような「新三部作」に対するバッシングの嵐が吹き荒れるんだろう、ということだった。

で、たしかにそれはあるんだけどちょっと意外だったのは、それ以前の97年にルーカスがこれまでの旧シリーズを修復、そしてCGなどの新撮カットの追加や音楽の差し替えなどを施して公開した「特別篇」に対してもけっこう辛辣な意見が続出していたこと。

というより、もう批判、罵倒、怒りの声だらけ。

つまり、まず77~83年公開の「オリジナル版」ありき、なのだ。

そのオリジナル版を封印しようとしているルーカスに対する異議申し立て。

スターウォーズ・ユニヴァースはもはやルーカスひとりのものではない。みんなで共有すべきだ、という主張。

「クリエイターの責任」についても言及される。

まぁ「スターウォーズ」はかなり特殊な例だけど。

これほどまでに多くの世代、人々に影響をあたえた、いまもあたえつづけてる映画なんてそうそうあるものではないから。

はたして「映画」は“創造主”のものなのか、それとも観客のものなのか。

「もしダ・ヴィンチがタイムマシンで現代にやってきて“モナ・リザ”を描き変えようとしたら、みんな止めるだろ?」という話には笑ってしまう。

でも的を射たたとえだ。

実際には「特別篇」や「新三部作」が好きな人たちだって世のなかには大勢いるだろう。

でもこの映画の姿勢は基本的には「特別篇」にも「新三部作」にも否定的。

映画はいくつかのチャプターに分かれているんだけど、ようするにこのドキュメンタリーで語られているのは、かつて映画会社によって自分の作品が勝手に作り変えられたことに怒り、権力に対して抵抗する若者だったジョージ・ルーカスが、いまではファンたちが愛する「オリジナル版」を隠蔽、破壊する者になってしまったことへの糾弾。

80年代には過去のモノクロ映画のカラー化に反対していたルーカスが、自分の映画は自由に改変してもよいと考えていることの矛盾について。

そして十数年ぶりにようやく公開された新作を観たときの失望。

僕も1999年に映画館で経験したことだ。

観る前は客席は最高に盛り上がっていて、映画がはじまってもパナカ船長がR2-D2の名前をいうと拍手や口笛が鳴り響いた。

しあわせなひとときだった。

でも映画が終わったあと、パラパラと拍手があったものの、あきらかにみんな戸惑っていたのがわかった。

たまたま知り合いと鉢合わせして交わした「どうだった?」「…う~ん」という気まずいやりとり。

だからこの『ピープル~』のなかで『ファントム・メナス』にガッカリしたという人たちにはいちいちうなずけてしまう。

ほかにもグッズを買わずにはいられないSWジャンキーたちやSW史上最大の“黒歴史”である「クリスマス・ホリデー・スペシャル」などにも触れられるが、印象に残ったのはやはりみんなの「オリジナル版」への強い思い入れだ。

とにかく、SWが大好きな奴らが語るSWへの愛と、彼らへの裏切りに対するジョージ・ルーカスへの怒りはわかりすぎてほんとに他人とは思えない。

エピソードⅢ』のダース・ベイダーについて、「“Nooooo!!!”じゃねーーよっ、大事な場面で映画をぶち壊しやがって!!」とキレるファンもいたりして。

「面白いからジャー・ジャーが好き」という娘の横で複雑な表情の父親とか(*^▽^*)

ジャー・ジャーの嫌われ方はガチ





ファンのひとりがいみじくも語る「俺たちがスターウォーズを卒業するべきなのか、それともルーカスが俺たちをもっと喜ばせるべきなのか」。

そして別の人がいう。「俺たちももう若くない」と。

みんな、ときに激しくルーカスを責め立て、「ファンをやめようと思う」という者までいたりする。

それでも誰もが最後に感謝の言葉を口にするのだ。

彼は俺たちに最高の遊び場を作ってくれた、と。

それは僕も同感です。

好きでなければ作品にいちいち腹を立てたりしないわけだし。

最後に映し出される、みんなが作ったSWのパロディ映像を観てたら胸が熱くなってきた。

DVDが出たらまた観たいなぁ。


Dear George Lucas



拝啓、ジョージ・ルーカス様

僕はこれからも「特別篇」や「新三部作」について悪口をいいつづけるだろうと思います。

そしていまもなお過去の作品に手を加えてファンの思い出までも破壊するあなたの行為を批判しつづけていくでしょう。

でも、少年時代にステキな冒険映画でワクワクさせてくれたあなたに感謝もしています。

こうやっていつまでも熱っぽく語りつづけられる、そんな映画を作ってくれてどうもありがとう。



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