みなさんこんにちわ、獣医師の赤司でございます。
ずいぶん冷え込んできましたね。
岩崎さんは最近やたらと海外ドラマをご覧になっているようで、寒いと外に出るのが億劫になってしまいますよね。
そして鍋やラーメン、おでんなど温かい食べ物が体に染み渡る季節ですね。
この時期は毎年週1ペースで鍋をやるのでブクブク体が肥大しております
水炊き、キムチ鍋、もつ鍋、トマト鍋、豆乳鍋、とんこつラーメン、味噌ラーメン・・・とこんなデブログを書いている場合ではありません。w
さて、本題に入ります。人で難産の場合に行われる帝王切開、ご存知ですか?
実は犬さん猫さんでも難産の場合行うことがあります。
頻繁に行われる手術とは言えませんが、自力で出産ができない場合に考慮されます。
その原因としては、大きく胎児側の問題と母体側の問題に分けられます。
子宮内での胎仔の向きの異常(いわゆる逆子)であったり胎仔が大きすぎる、胎仔の奇形、産道の異常などにより自然分娩ができなくなります。
今回紹介するのは2歳の母猫さんで、夜中に2頭自力で出産したのにその後もまだお腹が大きいままで、お尻を気にしたり落ち着いて子育てを始めてくれないので、飼い主さんがまだもう1頭いるのではないか?と心配になりご来院されました。
2頭の赤ちゃんはしっかり元気にお母さんのお乳を吸っていたので大丈夫でしたが、画像検査により、お腹にはもう1頭の赤ちゃんが残っている事が判明しました。。。
来院時は2頭目を出産してから既に8時間近くが経過し、陣痛もない状態でした。
犬猫さんは交配後から平均して63日前後で出産となります。通常はこれを目安にだいたいの日にちを計算し、その前に逆子ではないか、胎仔の心臓の動きなどを確認してちゃんとお母さんが出産できる状態かなどを確かめます。
今回のようなケースでは緊急性が高くなりやすく、胎仔だけではなく母体の危険性も考慮しなくてはなりません。
早速お母さんの体の状態をチェックしつつ、お腹の中の赤ちゃんがどうなっているかを確認したところ・・・・・・・・
生きていました!
赤ちゃんの心臓はしっかりと動いていました。
早速、帝王切開を行い無事に赤ちゃんは産声を上げることができました
お母さんの麻酔が覚めたらすぐに母乳を吸わせます。
※実はこの最初に飲む母乳(初乳と言います)にはこれから赤ちゃんが生きていく上で重要な移行抗体という免疫が含まれているのです。
これで一安心。
あとは、今後の成長を見守る毎日です
今回は小さな命を救うことができましたが、遅産の場合時間が経つほど救命率は低下します。猫さんは自力で出産することが多いですが、
①出産予定日なのになかなか陣痛が起こらない
②陣痛が来たのに途中で止まったり、次の赤ちゃんが出てこない
③破水やオリモノがあるのに赤ちゃんが出てこない
こういう時は帝王切開を考えなければなりません。
妊娠している可能性がある場合は安全な出産をしていただく為にも、獣医師にご相談していただければ幸いです。
※12月16日(金)より獣医師の出勤日が変更になります。
獣医師 磯野 水・日曜 出勤
獣医師 赤司 月・火・木・金・土曜 出勤
獣医師 坪松 土・日 出勤
となります。
また、前回のブログにもあったように、
12月15日 午後休診
12月16日 午前11時〜12時 午後は通常通り
となります。
患者様にはご迷惑おかけ致しますが、何卒ご了承ください。
TEL 03-5942-5855
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