政府は13日の閣議で、西日本を中心とする記録的な豪雨の被災地に、水や食料、エアコンなどを届ける費用として、今年度予算の予備費からおよそ20億円を支出することを決めました。
政府はこの費用を使って、水や食料、避難所に設置するエアコンや仮設のトイレなどを調達し、被災地に届けることにしています。
(7月13日NHKニュースウェブから一部引用)
ニュースに出ている「予備費」ですが,マイナーな条文ではありますが,きちんと憲法に規定がされています。
憲法第87条 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。○2 すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。
明治憲法の下では予備費の設定は義務であったため,議会は予算中の予備費の削減はできても削除はできないとされていましたが,現行憲法下においては,予備費を設けるかどうかは内閣の裁量にゆだねられていると解されており,古い時代には予備費を計上しない予算もあったようですが,現在では毎年,使途を特定しない予備費が予算の中に計上されています。
予備費は使途を特定しないとはいえ,あくまでも国会の議決(意思)を反映するという趣旨から,国会によって削減又は削除された予算費目のために予備費を支出することは許されないと解釈されているほか,国会開会中で補正予算を提出できる場合には補正予算の措置によるべきであると考えられています。
現在,国会開会中ですが,災害に起因して必要を生じた諸経費などについては例外的に予備費を支出できるとした閣議決定があり,今回もこれに依っているものです。
ちなみに,裁判所の予算について,裁判所法に予備金の規定があり,こちらは計上が義務となっています。裁判所の予備金の支出については事故的にも国会の承認を必要としないため問題ではないかと指摘する見解もあります。
裁判所法第83条(裁判所の経費)裁判所の経費は、独立して、国の予算にこれを計上しなければならない。○2 前項の経費中には、予備金を設けることを要する。




