日大アメフト部の危険行為 安全重視の流れに逆行 | 弁護士江木大輔のブログ

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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180514/k10011438141000.html?utm_int=detail_contents_news-related_003

 

 

 

大学アメリカンフットボールの強豪、日本大学と関西学院大学の定期戦で、日大の選手による重大な反則行為があったことが問題になっています。選手どうしが激しく体をぶつけ合うアメリカンフットボールでは、頻繁に起きる脳震とうの体への影響が社会問題になるなど、ここ数年、本場アメリカを中心に改めて選手の安全性への議論が高まっていました。

(5月14日NHKニュースウェブから一部引用)

 

 

映像で見ましたが,相当危険な行為であるのが素人目にもはっきり分かりました。

 

 

単なるスポーツ中の事故(過失)というのではなく,スポーツを仮装した暴行,傷害事件といってもよいレベルで,刑事告訴がされれば警察として取り上げてもよいのではないかという感想です。

 

 

スポーツ中の事故が刑事事件となった事例というのは,過失犯に問われるという類型が圧倒的で(例えば,ダートトライアル中に車両運転を誤って同乗者を死亡させた事例など),試合中に外形上はスポーツをしているけれども暴行や傷害の故意があったとして刑事責任が問われる事例というのはほとんどないのではないかと思います。

 

 

事例としては,大学の日本拳法の部員が退部届を出したことに立腹した部員が練習として被害者に防具もつけさせずにパンチを打ち込み被害者を死亡させた事案で,裁判所は,スポーツとして行われる格闘技及びその練習が正当行為として違法性を阻却されるためには,スポーツを行う目的で,ルールを守って,かつ,相手方の同意の範囲内で行われることを要すると説示しています。

 

 

今回の件も,相手にけがをさせることを目的として行われたのであれば,到底,スポーツであるとしてその違法性が阻却されることはないかと思います。

 

 

ただ,今回の件も,映像で残っていることから当時の状況がはっきり分かりますが,映像として残っていなければ周囲の証言などがあったとしてもなかなか故意というところまでは踏み込めないのではないかと思います。

もちろん,今回の映像を前提としても,過失であったという主張がなされることも考えられますが,同一選手がその後もラフプレーをしていたり,一部では監督からの指示があったというようなことも報道されているようですので,それらも調べながら判断していくことになるのでしょう。

 

 

 

監督からの指示ということがあったのであれば,共犯ということも考えられ,そうであれば当該選手に因果を含めて口裏を合わせて責任をかぶせるということがないように,刑事事件にはならないにしても,外部の人間も入ったうえできちんと真相を究明していくことが必要ではないかと思います。

 

 

 

 

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