後見制度には、法定後見と任意後見の2つの制度があり、大きな違いは、自分で後見人を指定することができるかどうかということです。


自分で後見人を指定することができて、何を委任するかについても元気なうちに決めておくことができるから、だれが後見人に選任されるかわからない法定後見よりも自分の意思が尊重されるというのが任意後見の売りとなっています。法定後見においては後見人としてだれを選任するかは裁判所が決めることになっており、候補者としての希望は聞いてもらえますが、争いがあったり、財産内容が多額・複雑であったりすると、希望する親族ではなく、第三者の専門職が後見人として選任されることがほとんどです。


任意後見契約をするとその旨が登記されることになりますが、原則として、任意後見は法定後見に優先します。
任意後見の登記がされていると、後から法定後見の申し立てがされても却下されてしまいます。


ここに目をつけて、任意後見契約を締結させて、本人の財産を独占しようとしたり、第三者の介入を阻止しようともくろんだりする人がいます。また、任意後見契約は公正証書で作成され、同時に遺言もなされることも多いので、その時点で判断能力があったということを立証するために、相続争いの前哨戦・準備として利用されてしまっていることもあります。任意後見契約が何度も書き換えられているというケースもあります。



原則として任意後見が優先すると書きましたが、例外的に、「本人の利益保護のため」法定後見が開始されることもあります(任意後見契約法10条)。



私の印象では、最近、任意後見契約がなされているケースで、法定後見の申し立てがなされ、例外的に法定後見の開始がなされているという案件が多くなってきているように思います。



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