判例時報2268号で紹介された事例です(大阪家裁平成26年7月18日)。

 

 

 

これまで判例時報や判例タイムズにはあまり家事事件関係の決定は載らないことが多かったと思いますが,家裁月報が廃刊となって以降,掲載が増えているようです。

時期を同じくして家事事件関係に絞った新しい雑誌が刊行されたことから,こちらに負けないように掲載を充実しているのでしょうか。

いずれにしても良いことです。

 

 

 

本件では,平成21年に月額9万円の婚姻費用支払の審判を受けた夫が,事情の変更を申し立てて婚姻費用の減額審判を求めたというもので,夫が主張した事情変更の一つとして,妻の連れ子で夫とも養子縁組をしており,平成21年当時既に成人していたが通信制の高校に在学していた子どもについて,既に25歳となっているということが挙げられていました。婚姻破たんした妻の連れ子に対する扶養義務を負わされるというのは何ともトホホな話ではありますが養子である以上仕方のないところです。

 

 

 

この点について,裁判所では,その養子が現在無収入であり,病気もあって継続して稼働するのには困難であるという状況であるとしても,未成熟子として扱い扶養義務を考慮することは妥当ではなく,扶養義務の程度としては未成熟子に対する扶養義務(生活保持義務 一つのパンを分け合う関係)よりは程度が軽い,一般の親族関係における扶養義務の程度(生活扶助義務 余裕があれば援助するという関係)として評価すべきであるものとしました。

 

 

 

そのうえで,夫には他に認知した子がおり,このことについては平成21年当時には既に明らかとなっておりこの点も取り込んだうえで平成21年審判がなされたということを考慮したとしても,なお,事情変更の一つとして考慮すべきであるとされた上で,月額6万円に婚姻費用を減額するとの内容の審判が下されました。

 

 

 

本件は確定しているということです。