読書の秋

 

 

太宰治の「女生徒」と言う作品を読んでみました。

よくある文庫本では無く、最近ハマっている絵本です。

 

 

以前読んだ文庫本の太宰治の本は、太宰自身の話を書いている部分が多く、その本の中に載っていた

「走れメロス」と同じ筆者なのか疑うほどでした。太宰治の話では、”お金が無い”とか”留年する”とか”ちょっとお金が入ったから飲み歩く”とかで、正直どうしてこの人は有名なんだろうと、文才を理解できずにいました。

 

しかし、この作品を読むと本当に私が以前読んだ太宰治と同一人物なのだろうかと思うほど、「女の子」が伝わる書き方でした。

 

乙女の本棚シリーズは「絵本」であることがポイントなので、可愛らしさが増して感じられました。

 

14歳の女の子ですが、全体的にすごくお洒落に気を使ってそうな描写が多く、自分の身なりの適当さを見直そうと思いました。

 

風呂敷が「綺麗だから結ぶのが惜しい」なんて考えたことも無かったです。

 

夕焼けのピンクが綺麗で、その夕靄が彼女を包んでいくらしいです。さっきまで黒い服だったのにいきなりピンクになったかと思ったら、空の色が反映されたようです。

 

和服も素敵です。

これは主人公が魅かれている坑夫のことを思い出し、そんな中引き出しを見ていたら去年の扇子が出てきた描写です。

その扇子には元禄時代の女の人が描かれているそうです。

元禄時代!?

14歳にして元禄時代の女性の扇子をひらくことに良さを感じられるなんて、大人!と思いました。

 

読んでいて気が付きましたが、この時代はおめかしをして外に行くときは洋服で、家では和服なのでしょうか。

外から帰って和服に着替えてから、家事をするようです。

 

今では和服を着る方がおめかししている感覚だったので大幅なジェネレーションギャップでした。

 

 

全体的にこの女生徒はいつも物憂げな表情で、元気溢れる感じでは無い所が私的に「太宰治」っぽいのかなと思ったりしてみました。

 

文豪クリームソーダで女生徒が2期間に渡って販売されていたので、人気な作品なんだと思います。