私たちは何でも白か黒にわけたがります。
卵子提供は白か黒か、そうした議論も多々聞かれます。
世の中、白か黒だけではないのに。
白でもない
黒でもない
グレーという存在はあります。
白よりの黒
黒よりの白
ということもあります。
物事を考えたり
物事を説明したりする上で
白か黒で説明した方が簡単なことは多いですが
実は、グレーな部分も多くあります。
医療でもグレーな部分はありますが
私たちは出来る限り、そのグレーな部分をなくす努力は必要です。
医療ではグレーな部分は出来る限りない方が良いです。
特に法律やガイドラインにおいてはグレーな部分は出来る限りなくすべきです。
理想論では白か黒かにわけるのが良いですが、
実際はそう簡単に白か黒でわけるのは難しいことは多いです。
遺伝子でもグレーな部分があります。
例えば、私たちの肌の色です。
黒い肌は優性遺伝子で、白い肌は劣性遺伝子です。
黒い肌は優性遺伝子ならば、いずれは世界中の人間が黒い肌になると考えがちですが
実は、肌の色は白か黒かにわける事はできません。
相同染色体には同じ遺伝子が並んでいても
塩基配列が微妙に異なる場合もあります。
AAやbbなどのように同じ遺伝子が並ぶ細胞もあれば(ホモ接合体)
AaやBaなどのように異なった遺伝子が並ぶ細胞もあります(ヘテロ接合体)
ホモにならなければ劣性です。
ホモでもヘテロでも同じように表現されれば優性で
ヘテロになっても二つのホモ接合体を表現されれば共優性です。
例えば、肌の色が黒だった場合の遺伝子は
AA-AA-AA-AA-AA-AAだと仮定します。
肌の色が白だった場合の遺伝子は
bb-bb-bb-bb-bb-bbだと仮定します。
遺伝子の組み合わせが例えば
AA-Ab-Ab-AA-Ab-AAだった場合は
黒が優性遺伝子なので肌の黒い子が生まれるかもしれません。
ただ、実際は、完全に黒という事は少なく
AA-bb-AA-bb-Ab-AAのような組み合わせになれば
肌の色は黒は黒でも若干白くなりますし、
組み合わせによっては全く違う色にもなりかねません。
実際の遺伝子は、もっと複雑で、皮膚の厚さや環境なども関係して来るので
こんな簡単な説明では表せませんが
遺伝子の組み合わせはとにかく複雑ということです。
夫婦の間でも全く似ていない子供が生れることもありますし
黒人夫婦のカップルに白人が生まれることもあります。
遺伝子はとにかくわがままです。
いや、遺伝子はわがままというより遺伝子は柔軟です。
遺伝子は柔軟だからこそ
学校の先生から教わったことも
先輩から教わったことも
影響をうけた著名人の言葉も
たとえ受け継ぐ人が他人であっても
将来に繋がっていきます。
それが遺伝です。
将来に繋がるもので良いものは優性遺伝子として代々受け継がれていくものです。
世の中、白か黒だけではありません。
遺伝にはあらゆる組み合わせがありますし
あらゆる形で将来に繋がっていくものです。
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