S3E1"The Empty Hearse"(空の霊柩車)レビュー4 | eenculviater1972のブログ

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第3シリーズのUK版DVDが届きましたです~~~~~! そんでもって、アメリカから送っていただいたEntertainment Weekly~~~~~! Oh it's Christmas!!! せっかくDVDが届いたのだから、本編しっかり見直しながらレビューすりゃいいようなもんですが、なんだかもったいなくってまだ再生できましえーん。 レビュー1 レビュー2 レビュー3 メアリー・モースタンというキャラクターについて、みなさんはどうお感じになったでしょうか。 わたくしの印象は、こちらの記事でもすこしふれました。彼女に関しては、物語の進展とともにますます重要度が増していくので、E2、E3のレビューでもたっぷり論じることになると思います。 とりあえず、彼女の初登場時の感想から順を追って書いていくほうが、いいでしょうね。イヤその前に、第3シリーズ放送前にわたくしがどう思ってたか。 ネタバレは極力回避してたものの、ネット世界にいる以上、断片的な情報が入って来てしまうのはふせぎようがなく。S3に「メアリー」なるキャラが登場するというのは、わりと前から聞いてました。 ホームズ譚において「メアリー」っつったら、ワトソン博士の公式な嫁のメアリー・モースタン以外にいない。てことは、ジョンがS3で結婚する、しかも女性と結婚するのは、もう避けがたいなりゆきなのだろうな~(泣)と思ってた。 メアリー役のアマンダ・アビントンには、一部の心ないファンから脅迫状まで届いたらしい。そんな行為は断じてゆるせません。しかしそれとは別に、ジョンの結婚には、わたしも複雑な思いでした。 昨年秋に、アメリカのファンダム研究者のLori Morimotoさんが来日したとき、大阪で会ってシャーロックの話題で大盛り上がりしたんですけど、「メアリーってどんな役柄だと思う?」の問いに、わたしは思わず「メアリーは登場してすぐ死んじゃうんでしょ。で、ジョンがシャーロックのところにすぐ戻って、またふたりで暮らすんでしょ。そうにちがいない」と、ヒドイ力説をしてた。 でもね、アマンダとマーティンのカップルは、前から大好きだったんですよ。なんという可愛いカップルだと。なんてお似合いなんだと。 だから、いざメアリーが登場したら、こんなにも愛すべきキャラだったのかと驚愕すると同時に、アマンダ&マーティンなんだから当然っちゃー当然だわな、と妙に納得もした。 ジョンがシャーロックを詰問する一連のシークエンスを、メアリーに注目して見てると、アマンダがいかに細かい芝居をしてるか、よくわかります。時にはジョンとおなじ表情をしたり、時にはシャーロックに共感したり。それがいちいちおもしろい。さすがはマーティンを選んだ女性だけあります。 では、シャーロックはメアリーをどう見たのか? これは、S3の全エピを通じてのひとつの大きなテーマでもあるんで、ここで簡単にまとめてしまうことはできません。 E1のみにかぎって言うなら、やはりポイントは、ジョンの頭突きで鼻血ブーになったシャーロックが、はじめてメアリーとふたりきりで会話するシーンでしょうね。メアリーが"I will talk him around."「わたしがジョンを説得するわ」と言った瞬間に、シャーロックの推理スイッチが突然入る。 これまで「シャーロック」を何百回も観てきたみなさんなら、このスイッチがどういう瞬間に入るか、よくおわかりでしょう。たとえば、S2E1で宮殿からの使者が来た時。事件の依頼人がカンにさわることを言った時。そう、つまり、相手を「敵」とみなした瞬間にスイッチが入るのです。 「わたしがジョンを説得するわ」---この人間は、ジョンに対してそんな力をもっているのか?ただちょっとデートしてただけの相手じゃないのか?コノオンナ、イッタイナニモノナンダ? 画面中にあふれる推理の中に、liar(嘘つき)の一語があったのを、ファンは見逃さない(というか、一時停止して確かめました)。でも、それなのに、シャーロックはそのサインをやりすごしてしまう! ジョンの危険をしらせるメールがメアリーの携帯に入った時だって、そうです。メアリーがskip codeを知っていたことに、シャーロックは一瞬けげんな顔をするが、それ以上は追求しない。 さらに、そのメールがシャーロックではなくメアリーの携帯に入るというのも、考えてみればおかしい。メールの文面は、あきらかにシャーロックにあてて書かれていましたからね。 それでも、シャーロックはあやしまない。これは、いかにもシャーロックらしからぬ行動です。 まあもちろん、ここであやしんだら話が先に進まないってのもあるけれども、でもやはりここでも、シャーロックとジョンの関係性を下敷きにしながらかんがえるほうが、合理的だという気がするんです。 つまり、メアリーがジョンにとって、過去のガールフレンドたちと全然ちがうレベルの存在なのだということを、シャーロックは一瞬で悟ったのではないでしょうか。 いままでシャーロックが知らなかったジョン。シャーロックが人生のすべてだった頃のジョンは、もういない。メアリーとジョンの関係は、シャーロックでさえも茶化すことのできない種類のもの。メアリーと敵対することは、シャーロックが本当にジョンをうしなってしまうことを意味する・・・ だからこそ、意図的か否かはわからぬが、シャーロックはメアリーへの「疑惑」に覆いをかけてしまった。そのことが、E3の悲劇へとつながってゆくわけです。 次回で(たぶん)ラスト!早くE2を語りたいにゃお~ Sherlock - 'The Empty Hearse' ...