第3シリーズのUK版DVDが届きましたです~~~~~!
そんでもって、アメリカから送っていただいたEntertainment Weekly~~~~~!
Oh it's Christmas!!!
せっかくDVDが届いたのだから、本編しっかり見直しながらレビューすりゃいいようなもんですが、なんだかもったいなくってまだ再生できましえーん。
レビュー1
レビュー2
レビュー3
メアリー・モースタンというキャラクターについて、みなさんはどうお感じになったでしょうか。
わたくしの印象は、こちらの記事でもすこしふれました。彼女に関しては、物語の進展とともにますます重要度が増していくので、E2、E3のレビューでもたっぷり論じることになると思います。
とりあえず、彼女の初登場時の感想から順を追って書いていくほうが、いいでしょうね。イヤその前に、第3シリーズ放送前にわたくしがどう思ってたか。
ネタバレは極力回避してたものの、ネット世界にいる以上、断片的な情報が入って来てしまうのはふせぎようがなく。S3に「メアリー」なるキャラが登場するというのは、わりと前から聞いてました。
ホームズ譚において「メアリー」っつったら、ワトソン博士の公式な嫁のメアリー・モースタン以外にいない。てことは、ジョンがS3で結婚する、しかも女性と結婚するのは、もう避けがたいなりゆきなのだろうな~(泣)と思ってた。
メアリー役のアマンダ・アビントンには、一部の心ないファンから脅迫状まで届いたらしい。そんな行為は断じてゆるせません。しかしそれとは別に、ジョンの結婚には、わたしも複雑な思いでした。
昨年秋に、アメリカのファンダム研究者のLori Morimotoさんが来日したとき、大阪で会ってシャーロックの話題で大盛り上がりしたんですけど、「メアリーってどんな役柄だと思う?」の問いに、わたしは思わず「メアリーは登場してすぐ死んじゃうんでしょ。で、ジョンがシャーロックのところにすぐ戻って、またふたりで暮らすんでしょ。そうにちがいない」と、ヒドイ力説をしてた。
でもね、アマンダとマーティンのカップルは、前から大好きだったんですよ。なんという可愛いカップルだと。なんてお似合いなんだと。
だから、いざメアリーが登場したら、こんなにも愛すべきキャラだったのかと驚愕すると同時に、アマンダ&マーティンなんだから当然っちゃー当然だわな、と妙に納得もした。
ジョンがシャーロックを詰問する一連のシークエンスを、メアリーに注目して見てると、アマンダがいかに細かい芝居をしてるか、よくわかります。時にはジョンとおなじ表情をしたり、時にはシャーロックに共感したり。それがいちいちおもしろい。さすがはマーティンを選んだ女性だけあります。
では、シャーロックはメアリーをどう見たのか?
これは、S3の全エピを通じてのひとつの大きなテーマでもあるんで、ここで簡単にまとめてしまうことはできません。
E1のみにかぎって言うなら、やはりポイントは、ジョンの頭突きで鼻血ブーになったシャーロックが、はじめてメアリーとふたりきりで会話するシーンでしょうね。メアリーが"I will talk him around."「わたしがジョンを説得するわ」と言った瞬間に、シャーロックの推理スイッチが突然入る。
これまで「シャーロック」を何百回も観てきたみなさんなら、このスイッチがどういう瞬間に入るか、よくおわかりでしょう。たとえば、S2E1で宮殿からの使者が来た時。事件の依頼人がカンにさわることを言った時。そう、つまり、相手を「敵」とみなした瞬間にスイッチが入るのです。
「わたしがジョンを説得するわ」---この人間は、ジョンに対してそんな力をもっているのか?ただちょっとデートしてただけの相手じゃないのか?コノオンナ、イッタイナニモノナンダ?
画面中にあふれる推理の中に、liar(嘘つき)の一語があったのを、ファンは見逃さない(というか、一時停止して確かめました)。でも、それなのに、シャーロックはそのサインをやりすごしてしまう!
ジョンの危険をしらせるメールがメアリーの携帯に入った時だって、そうです。メアリーがskip codeを知っていたことに、シャーロックは一瞬けげんな顔をするが、それ以上は追求しない。
さらに、そのメールがシャーロックではなくメアリーの携帯に入るというのも、考えてみればおかしい。メールの文面は、あきらかにシャーロックにあてて書かれていましたからね。
それでも、シャーロックはあやしまない。これは、いかにもシャーロックらしからぬ行動です。
まあもちろん、ここであやしんだら話が先に進まないってのもあるけれども、でもやはりここでも、シャーロックとジョンの関係性を下敷きにしながらかんがえるほうが、合理的だという気がするんです。
つまり、メアリーがジョンにとって、過去のガールフレンドたちと全然ちがうレベルの存在なのだということを、シャーロックは一瞬で悟ったのではないでしょうか。
いままでシャーロックが知らなかったジョン。シャーロックが人生のすべてだった頃のジョンは、もういない。メアリーとジョンの関係は、シャーロックでさえも茶化すことのできない種類のもの。メアリーと敵対することは、シャーロックが本当にジョンをうしなってしまうことを意味する・・・
だからこそ、意図的か否かはわからぬが、シャーロックはメアリーへの「疑惑」に覆いをかけてしまった。そのことが、E3の悲劇へとつながってゆくわけです。
次回で(たぶん)ラスト!早くE2を語りたいにゃお~
Sherlock - 'The Empty Hearse'
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