12月 読書 | ええもん みっけ!!

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ええもん = 日常の中で自分なりに見つけた美味しいもの、綺麗なもの、お気に入り等を書き綴っています。

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先月読了の本。本

 

 

『 霜月記 』 砂原浩太朗

目次:

柳町

灯火

行き違い

北の湊

父と子

探索

転変

その前夜

北前船

 

『高瀬庄左衛門御留書』『黛家の兄弟』に続く、「神山藩シリーズ」最新作。
名判官だった祖父・失踪した父・重責に戸惑う息子。

町奉行を家職とする三代それぞれの葛藤を描く。

18歳の草壁総次郎は、何の前触れもなく致仕して失踪した父・藤右衛門に代わり、町奉行となる。

名判官と謳われた祖父・左太夫は、毎日暇を持て余す隠居後の屈託を抱えつつ、若さにあふれた総次郎を眩しく思って過ごしている。

ある日、遊里・柳町で殺人が起こる。

総次郎は遺体のそばに、父のものと似た根付が落ちているのを見つけ、また、遺体の傷跡の太刀筋が草壁家が代々通う道場の流派のものではないかと疑いを持つ。
さまざまな曲折を経て、総次郎と左太夫はともにこの殺人を負うことになるが、果たして事件の真相と藤右衛門失踪の理由とは。

~「神山藩シリーズ」とは~
架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された世界観で物語が紡がれる。

 

 

 

 

『 天下を買った女 』 伊東潤

目次:

第一章 かくれなき美婦人

第二章 花の御所

第三章 悪しき女(ひと)

第四章 戦乱の果て

 

室町幕府の力が衰えた乱世の時代。

八代将軍の足利義政に嫁いだ日野富子は「銭」すなわち「経済」の力で平和をもたらすことを決意する。

俊英・伊勢新九郎らの知識を借りて幕府の立て直しを目指すが、未曾有の戦「応仁の乱」が勃発。

戦を鎮めようと奔走する富子の努力が、家族である足利の男たちとの間にも亀裂を生んでいく。孤独な闘いの果てに、富子が手に入れたものとは? 

北条政子と並び立つ、「強き御台所」日野富子。

応仁の乱を鎮めようとした悪女の実像を描く歴史巨編。

 

 

 

『 沈黙の町で 』 奥田英朗

 

北関東のある県で、中学2年生の男子生徒が部室の屋上から転落し、死亡した。

事故か? 自殺か? それとも―― 

やがて祐一が同級生からいじめを受けていたことが明らかになる。

小さな町で起きた1人の中学生の死をめぐり、町にひろがる波紋を描く。

被害者や加害者とされた子の家族、学校、警察などさまざまな視点から描き出される群像小説で、地方都市の精神風土に迫る。

 

 

 

『 ブータン、世界でいちばん幸せな女の子 』 阿川佐和子

目次:

ブータンの歌

カモメの子

垂直のリンダ

黄昏のストレンジャー

花束のわけ

母の歌

 

忘れられていた「ブータン」は、中学の同級生だった。

アラフォーになった彼女は、出会った人たちに幸せを運んでくれている……。 

せつなさに胸が熱くなる、女ともだちの物語。

 いつの頃からか、私は生涯の友というものを望まなくなった。

女はいっときの悩みを共有できるともだちがいればじゅうぶんなのだ……。 

四十を過ぎて、そんなことを思っていた頃、伯父の介護に通っていた病院の玄関を出ようとしたら、「覚えてない? この顔」と、嬉しそうに駆け寄ってきた女性がいた。 

彼女の名前は、丹野朋子さん。

中学の同級生で、昔は存在感ゼロだった。

ブタみたいに太っていたので、「ブータン」と呼ばれていた。 

アラフォーになって再会した彼女は、ブータンという国に暮らしている人びとのように、世界一幸せ度の高い人間になるというのが、人生の目標になっていた。

そして彼女は、夢を実現しているらしい。 

ブータンに強引に連れられて、私は生まれて初めてカラオケボックスに行った。

深呼吸するように、自分の思いを吐き出していた……。(「ブータンの歌」より)

 不思議な存在感のある「ブータン」をめぐって、さまざまな女性たちの人生が交錯する。

懐かしい同窓会のような物語。

 

 

 

『 居酒屋 ぼったくり おかわり3 』 秋川滝美

目次:

医師の息子

馨の結婚

夫婦のあり方

猫騒動再び

ねぎらいの夜

 

東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。

名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある。

全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載! 

旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の番外編第三弾!!

 

 

 

『 とにもかくにもごはん 』 小野寺史宜

目次:

午後四時  こんにちは 松井波子(まついなみこ)

午後四時半  おつかれさま 木戸凪穂(きどなぎほ)

午後五時  いただきます 森下牧斗(もりしたまきと)

午後五時半  ごちそうさま 岡田千亜(おかだちあ)

午後五時五十五分  お元気で 白岩鈴彦(しらいわすずひこ)

午後六時  さようなら 森下喜紗(もりしたきさ)

午後六時半  ごめんなさい 松井航大(まついこうだい)

午後七時  ありがとう 石上久恵(いしがみひさえ)

午後七時半  また明日 宮本良作(みやもとりょうさく)

午後八時  初めまして 松井波子(まついなみこ)

 

わかるよ、みんないろいろあるけどさ――。
ほら、あたたかいごはんを食べれば、きっと元気になれるはず!
子ども食堂を舞台に、市井の人々の生きづらさと希望を描く、読んで「美味しい」老若男女群像劇の傑作。
営業時間は午後5時から8時まで。
亡き夫との思い出をきっかけに松井波子が開いた「クロード子ども食堂」。
スタッフは、夫とうまくいかない近所の主婦や、就活のアピール目的の大学生。
お客さまは、デートに向かうお母さんに置いていかれる小学生や、娘と絶縁し孤独に暮らすおじいさん。
子どもも大人もお年寄りも、みんなまとめていらっしゃい!
うまくて泣ける、心温まる絶品群像劇!