10月 読書 | ええもん みっけ!!

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読書の秋ですね。月見

先月読了の本。本

 

 

『 流人道中記 上 』 浅田次郎

 

万延元年(一八六〇年)。

姦通の罪を犯したという旗本・青山玄蕃に、奉行所は青山家の安堵と引き替えに切腹を言い渡す。

だがこの男の答えは一つ。「痛えからいやだ」

玄蕃には蝦夷松前藩への流罪判決が下り、押送人に選ばれた十九歳の見習与力・石川乙次郎とともに、奥州街道を北へと歩む。

口も態度も悪い玄蕃だが、道中で行き会う抜き差しならぬ事情を抱えた人々を、決して見捨てぬ心意気があった。

 

 

『 流人道中記 下 』 浅田次郎

 

「武士が命を懸くるは、戦場ばかりぞ」

流人・青山玄蕃と押送人・石川乙次郎は奥州街道の終点、三厩を目指し歩みを進める。

道中行き会うは、父の仇を探す侍、無実の罪を被る少年、病を得て、故郷の水が飲みたいと願う女。

旅路の果てで語られる、玄蕃の抱えた罪の真実。

武士の鑑である男がなぜ、恥を晒してまで生き延びたのか?

 

 

* 武士はその存在自体が罪、武士道という幻想を否定という、玄蕃の考えは理解できなくもないけど、その決着には共感できない。

お家を潰すと言う事は家臣やその家族を路頭に迷わせる事。

「大勇は怯なるが如く」といえども、汚名を着せられたまま黙っているのは違う気がする。

終わり方がモヤモヤするのは青山玄蕃がとても魅力的な人物なればこそだけど・・・。もやもや

 

 

 

『 藩邸差配役日日控 』 砂原浩太朗

目次:

拐し(かどわかし)

黒い札

滝夜叉

猫不知(ねこしれず)

秋江賦(しゅうこうふ)

 

里村五郎兵衛は、神宮寺藩江戸藩邸差配役を務めている。 

陰で〈なんでも屋〉と揶揄される差配役には、藩邸内の揉め事が 大小問わず持ち込まれ、里村は対応に追われる毎日。 

そんななか、桜見物に行った若君が行方知れずになった、という報せが。 

すぐさま探索に向かおうとする里村だったが、 江戸家老に「むりに見つけずともよい」と謎めいた言葉を投げかけられ……。 

 

 

 

『 アンと愛情 』 坂木司

目次:

甘い世界

こころの行方

あまいうまい

透明不透明

かたくなな

あとがき

冬を告げる

豆大福

 

成人式を迎えても、大人になった実感のわかないアンちゃん。

同い年の優秀な「みつ屋」の社員と自分を比べて落ち込んだり、金沢で素晴らしいお菓子に出合って目を輝かせたり。

まだまだアンちゃんの学びの日々は続きます。

これからもそんな日常が―と思いきや、えっ、大好きな椿店長が!?

和菓子に込められた様々な想いや謎に迫る、美味しいお仕事ミステリー第三弾。

 

 

 

『 下鴨料亭 味くらべ帖 料理の神様 』 柏井壽

目次:

第一話 イワシ料理対決

第二話 筍料理対決

第三話 鱧料理対決

第四話 もみじ弁当対決

第五話 肉料理対決

 

老舗を救うのは革新の味か、伝統の味か。

傾きかけた京都の料亭「糺ノ森山荘」を継いだ明美のもとに、亡き父の紹介状を携えた初老の料理人が現れた。

この男、腕は確かだが、つくる料理は古風なものばかりで、現場の板長との衝突が絶えない。

そこで明美はどちらが料亭に相応しい料理をつくれるか、板長の座をかけた料理対決を提案する。

イワシ、筍、鱧……旬の食材を用いた勝負の行方、そして男の正体とは。

 

 

 

『きたきた捕物帖  』 宮部みゆき

目次:

第一話 ふぐと福笑い

第二話 双六神隠し

第三話 だんまり用心棒

第四話 冥途の花嫁

 


舞台は江戸深川。

一人目の「きたさん」こと北一は、亡くなった岡っ引き・千吉親分の本業だった文庫(本や小間物を入れる箱)売りで生計を立てている。

いつか自前の文庫をつくり、売ることができる日を夢見て。
ちょっと気弱で岡っ引きとしてはまだ見習いの北一が、やがて相棒となるもう一人の「きたさん」こと喜多次と出逢い、亡き親分のおかみさんなど周りの人たちに助けられ、事件や不思議な出来事を解き明かしていく。


北一が住んでいるのは、『桜ほうさら』の舞台になった富勘長屋。さらに『初ものがたり』に登場した謎の稲荷寿司屋も、本書の中でその正体が明らかになるという、宮部ファンにとっては見逃せない仕掛けが満載。

宮部ワールドの要となる痛快・人情時代ミステリー。

 

 

 

『 決戦! 忠臣蔵 』 葉室麟・朝井まかて・夢枕獏・長浦京・梶よう子・諸田玲子・山本一力

目次:

鬼の影  葉室麟

妻の一分  朝井まかて

首無し幽霊  夢枕獏

冥途の契り  長浦京

雪の橋  梶よう子

与五郎の妻  諸田玲子

笹の雪  山本一力

 

三百有余年、日本人が愛し涙を流し続けた続けた歴史物語『忠臣蔵』。

多くの文学賞を受賞している歴史小説界の至宝とも言うべき作家たちが、日本最大の歴史サーガに挑む。

傑作アンソロジーが待望の文庫化。