衝撃のグラスゴー:Neds Kru ft. the Wee Man | イージットレコード (ムダグチ出張所)

衝撃のグラスゴー:Neds Kru ft. the Wee Man

美しい冬の花火のグラスゴーをご紹介したばかりですが、今日は怖~いお話。

英国の都市に週末訪れる場合、ちょっと怖い存在の少年少女たちの集団。
そのグラスゴー編は・・・

ブランド物ナイロン製スポーツウェア(偽者)のパンツの裾をソックスの中に入れ、ゴールドのアクセをじゃらじゃら鳴らし、バーバリーのキャップ(偽者)を被って、集団で公園などにたむろする。バックファストという名のトニックワイン(なんと坊さんが作ったメチャ甘いワインだ!)を瓶からがぶ飲み、空き瓶はその辺に投げ捨て!頬には喧嘩で負った傷があったりする。少女編は同じカッコでドスのきいたボーイッシュ(?)タイプと、真冬でも極力洋服では身体を隠さず、メイクとゴールドアクセと鳥肌に身をまとうガーリッシュ(?)タイプがある。

はい、グラスゴーでNed(男)およびSenga(女)と呼ばれる少年少女達のステレオタイプな形容はこんな感じです。舞台がエジンバラなら、まるでトレスポなどアーヴィン・ウェルシュの小説の世界ですね。
英国の都市は、どこでも郊外に団地や安普請の一軒屋など「開発」によって急遽建設された労働者向け住宅地域がありますが、特に産業革命の頃に都市中心部にスラム化した地域が出来た場合、そこに住む労働者や住民を郊外に「排除」するため、単に「開発」では済まない居住地域が出来上がったようです。そんな恵まれない場所に生まれ育った子供達がグループでつるむ中、いろいろ世間との軋轢も生じて、こんな呼称が出来上がっていったのでしょう。呼称あるところに差別もあるわけですが、実際困ったことを起こすため、一緒に住む人達にとっては笑い事ではないですね。

各地の呼称は様々ですが、主なところは: ( )内は女の子版
グラスゴー   ned (senga)
ベルファスト  spide (millie)
イングランド  chav
        scally
(北アイルランドではKev/Sharonというのもありますが、普通のケヴ君やシャロン嬢は迷惑しているでしょう。ミリーも危うい。コーラルのジェームズ・スカリーも本名だったら揶揄された経験あるかも。)

で、いろんな辛いことを笑い飛ばす男気・女気ある街グラスゴー。
Ned(ネッド)を演じるコメディアンが登場しました。その名をThe Wee Man。スタンドアップ・コメディの他、なかなか立ち直れない程に衝撃のビデオも作ってくれました。
註:Weeはスコットランド語の"小さい”で、小柄な人が圧倒的に多いスコットランド、特に小柄な人が多いグラスゴーでは、wee manは必ずしも否定的な"チビ”ではなく、背は低くとも"大きな”男的なニュアンスがあります

まずはNeds KruというThe Wee Manが作り上げたキャラクターが暴れまわるこのビデオ。
(き、曲名書くのはばかられる・・・)
極度のグラスゴー弁のため、字幕が付くこのビデオは貴重です=3 ま、字幕付いてもスコットランド弁のためわかりにくいんですが。
ちょっとだけヒント:Whit = What Aye =Yes  Ah = I   Gonnae=going to



そしてNeds Kruが戻ってきた!(汗)『A Very Manky Christmas』というタイトルのクリスマスビデオ。Mankyはダーティ位の意味です。



怖い!
でもビデオクリップの中に一般のグラスゴーの人々が写っていましたよね?そうです、ああいう方々が普通のグラスゴー人です。グラスゴーに行ったら必ずNeds Kruみたいな少年少女に会っちゃうわけではないので、ご安心を。(そして敢えて探すために知らない郊外や夜の裏道をぶらつくなんて危険な行為は、良い子は決してしないようにしましょう!)

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