「能ある鷹は爪を隠す」と言う。
自分の腕前や能力や功績をやたら吹聴したりはしないということだろう。どっしり静かに構えて、人の顔色うかがったりせず、黙って人並み以上の仕事を仕上げていく。能ある鷹だね。
だが、鷹も、「爪」をアピールしなきゃならんときもある。
「資格」、「資格取得」というのはそういうもんだろう。資格 にはそういう奥ゆかしい側面もあるのだいうこと。
「あんたには父親の資格はない」なんて言うときの資格には、修了証もロゴマークもない。かりにあったとして、そういう資格は、ロゴや修了証では真偽は判断できない。
仕事でも実はそうなのだ。
そういう形式知と暗黙知の関係にあるような深いものが「資格 」という概念には含まれているということ。
で、最近話題の(まじあの駅ポスターのリードにはたまげた)ドラマ「ハケンの品格」では、主人公は「スーパー派遣」。
どこがスーパーなのかテレビではっきり示すために、いろんな資格、タイトル保持者であることが前振りで強調される。
それはいい。ってか、そういうふうにしないと、ちかごろ人を見る能力のない者が増えているので、黄門様の御紋のごとく、目に物見せる必要があったりするわけでもある。
そこで役立つ「資格」のロゴマークってのは確かにあるのである。
友人のweblogconcentは、XMLの使い手で、ドキュメントモデラーの鉄人だが、これから「資格を取る」と言っている。「XMLマスター」って資格を試験受けて取得して、名刺にそのロゴをはっつける。「いちいち説明するのがうざったいことが多くなってきてな」とウェロコンは言ってた。いっそのこと、Javaとかやってるネットワークエンジニアとはつき合わざるを得ないわけだし、自分でDOM動かすことだって仕事の塩梅でやらなきゃいけないことだってあるのだし、この業界には「卒業」って言葉はないのだから、あらためて「ネットワークエンジニアコース」とか、「オラクルマスター対策講座」とかにも手を広げて、この際、渋さを増すってのもいいかなと。
それ以上渋くなってどうするって半畳かましといたが。
そういうわけで、なんであれ資格を取得できる機会が、ばんばんオープンになって、取得できるようにサポートする機関が活躍するのは、願ってもないことではある。
ただしその、「能ある鷹は爪を隠す」の奥床しさを裏取りした資格 、であってほしいと願う。
それが資格の品格ってもんだろう。
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