皆さんは、もうあの話題作をご覧になりましたか?

もちろんそう、ハズキルーペの新CMのことです。




武井咲さんが黒革の手帳ばりのママに扮し、スイカ野郎こと小泉孝太郎さんとのツッコミどころ満載のやりとり。いやはや、やはりハズキルーペのCMは我々の感性の斜め上を行きますね。


しかも2017年版に出演した舘ひろしさんが、そのままの役柄で出演。



「みんな、ハズキルーペを置いて」このセリフの時点で、多くの方にはあることが脳裏をよぎるでしょう。



4人のキャストが、次々とお尻でハズキルーペを踏みつけていきます。
あくまで、舘ひろしさんの娘役や菊川怜さんのアレがあった上で(ネタとして)成立する映像なので、ハズキルーペのCMをこのバージョンから初めて視聴する方からすると、まさに奇行としか捉えられかねないでしょう。


そして、例の一言──





待望(?)の新作で、笑える部分は確かにあるにはあるんですが、前2作とは明らかに方向性が違って見えた印象です。
というのも、舘ひろし版・渡辺謙版は作り手側としては大真面目に、それこそ笑いの要素など入れるつもりなどなく作ったはずでしょう。ただ、そのあまりの滑稽さが結果的に“シリアスな笑い”となり、一度見たら忘れられないほどのインパクトを産みだしました。

しかし今回は打って変わって、最初から笑いを狙いに来ています。ミエミエなほど狙いに来ています。
渡辺謙さんの「見えなーい!」や、舘ひろしさんの生まれ年ワイン、極めつけは4人連続お尻プレスと、制作側の「こういうのが見たいんだろう?」「こういうのが面白いんだろう?」という媚びた姿勢が見て取れます。
我が道を行くチャレンジングな姿勢があってこそのハズキルーペのCMなのに、今回はそれがまるで感じられませんでした。あと、せめて武井咲さんが菊川怜さんばりに「ハズキルーペ、だぁ~いすき♪」と底抜けの笑顔でやってくれたらまだどこか救いがあったかもしれませんが、クールに「ハズキルーペ、大好き…」とつぶやくに留まるだけでした。手で♡を作ることもなく。

売れて話題になってしまっただけに、無難に置きに行く方を選んでしまった、それも仕方のないことなのかもしれません。
まぁ、ここまで書いていてアレなんですが、ハズキルーペのCMに笑いがあってこそってのは、こちら側の一方的なイメージなので、ハズキルーペ側からしたら「知らんがな」もいいとこでしょう。