『ミス・サイゴン 25周年記念公演 in ロンドン』@自宅  | 枝並千花オフィシャルブログ Powered by Ameba

枝並千花オフィシャルブログ Powered by Ameba

枝並千花オフィシャルブログ Powered by Ameba

舞台はベトナム。
ベトナム人のキムとアメリカ人のクリスは、戦争で情勢が混乱している中出会い、お互い惹かれ合い、そして社会に引き裂かれてしまいます。


再会の時にはお互いの事情は変わり、それぞれの想いは深い愛と共に、悲しくも新しい人生へと進むこととなります。


このロンドン公演でキムを演じたエバ・ノブルザダは、本作のキムと同じ17歳で主演に大抜擢され、プロデビュー作品でトニー賞ミュージカル主演女優賞にノミネートされた逸材。キムの歌う、子供を守り抜く母の強さを歌う「命をあげよう」、美しいメロディーと歌詞に心打たれるこの曲は、数あるミュージカル曲の中でも私の最も好きな楽曲の1つ。エバ・ノブルザダの純粋かつ力強い表現力、圧巻の歌唱力で魅せられます。
私が人生で初めて観たミュージカルが『ミス・サイゴン』でした。故・本田美奈子さんがキム役で出演されていて、この「命をあげよう」を聴いた時の衝撃は今でも鮮明に覚えています。この曲を聴く度に、本田美奈子さんのキムを思い出し、舞台人にとっての表現力を深く考えさせられます。
 
信じ続けること
待ち続けること
愛し続けること
 
人はその「続ける」難しさを知っている。
だからこそ、信じて待ち続け、愛し続けたキムの強い想いが、多くの人の心を動かすのだろうと思います。

ヘリコプターや車が実物大でステージに現れ、スケールの大きさも見所の1つですが、舞台では見られない演者の細かい表情や表現が楽しめるのは映像ならでは。


戦時下における人々の悲痛な叫びが、緊迫の演技と歌に込められ、壮大な舞台が心に衝撃と感動を与えてくれるミュージカルです。