VLC media player v1.1.7 と K Movie Player v0.6.3 | ArcaOS 5.0 と Silverware のお部屋

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eComStation 2 日本語版や ArcaOS 5.0 英語版など IBM OS/2 界隈の今、シルバーのアンティーク、箱根火山の動向。興味があることを気ままに更新。
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2011年2月6日にVLC media player v1.1.7 for OS/2(要 kLIBC v0.6.3, Qt 4.6.3GA)、K Movie Player v0.6.3(要 kLIBC v0.6.3)、MPlayer SVN-r32813-OS2-4.4.5(要 kLIBC v0.6.3) が 고 명훈(KO Myung-Hun)氏により Hobbes OS/2 で公開されましたので、さっそく eComStation 2.0.1 英語版 ABIOSFIX にインストールしてみました。

え、なぜ今回は eComStation 2.0 RC7 日本語版ではないかって?それは今システムの入れ替え中で(ACPIを使えるように調整中してみようかなっと思いつつ、忙しくて放置プレイだから)

そのようなわけで今回は DBCS 表示関係を未検証とします。

◎VLC media player v1.1.7 for OS/2

先日公開されたばかりの VLC media player v1.1.7 の OS/2 版です。Internet Watch の記事によりますと、

MKVフォーマットの処理に関する脆弱性を修正。脆弱性が悪用された場合、特別に細工されたMKVファイルを開くと任意のコードを実行させられてしまう危険がある。

とのこと。生憎OS/2版では攻撃者が想定する「任意のコード」は実行できないと思いますけど(笑)

eComStation 2.0 日本語版&シルバーカトラリーのお部屋-VLC 1.1.7 for OS/2

VLC 1.1.5 for OS/2 からの変更点はこちら。

- vlc-1.1.7 ( 2011/02/06 )
  • .Sync with VLC v1.1.7 sources

  • .kai: system hangs on when audio is played before video is initialized with uniaud mode and snap mode pair(Uniaud と SNAP モードの組み合わせで動画を初期化する前にオーディオを再生するとシステムがハングする)

  • .kai: sounds are distorted on uniaud mode(Uniaud モードで音が歪む)


  • UniAudio 絡みの修正が2件入っています。

    そこで毎度ながら王心凌「心電心」Bonus DVD(1.4GB)の ISO ファイルを再生したところ、映像は問題ありませんでしたが音声はスムーズではありませんでした。

    eComStation 2.0 日本語版&シルバーカトラリーのお部屋-Audio Setting デフォルト

    それでデフォルトの Audio Settings を見たところ、Output module が Default になっていましたA(^_^;

    eComStation 2.0 日本語版&シルバーカトラリーのお部屋-eCS2GA Audio Driver

    eComStation 2.0.1 英語版で使用しているサウンドドライバは OS/2 Universal Audio (OS/2 UniAudio) Driver ですが、さすが昨年10月にビルドされたものだけあって、2010年8月13日のものが使われていました。ですから UniAudio ドライバを明示的に指定するように設定すればよいかと思えばさにあらず。

    eComStation 2.0 日本語版&シルバーカトラリーのお部屋-Audio Setting 調整後

    うちの環境(IBM ThinkCentre S50)では Output module: に K Audio Interface audio output とし、Device に DART を指定すると正常に再生されるようになりました。

    ◎K Movie Player v0.6.3

    eComStation 2.0 日本語版&シルバーカトラリーのお部屋-スクリーンショット

    FFplay SVN-r26402 をベースにした K Movie Player v0.6.3 です。K Movie Player v0.6.2 からの変更点はこちら。

    - v0.6.3 ( 2011/02/06 )
  • .Synchronized with FFplay SVN-r26402 sources

  • .When using audio mode, -subimg causes KMP to crash. Fixed

  • .16bits colors dive mode causes KMP to crash. Fixed

  • .when using both uniaud and snap, KMP hangs. Fixed


  • Uniaud と SNAP モードの組み合わせでハングアップするという症状があったようですが、こちらでも修正されました。

    readme.eng ファイルによりますと、

    6.1.1 Usage
    --------------
    kmp [options] [@response_file] input_file

    つまり応答ファイル(KMP.CFG)を用意してコマンドラインで使うのが正統なのですが、

    eComStation 2.0 日本語版&シルバーカトラリーのお部屋-kmp.exe プロパティ

    上のスクリーンショットのようにkmp.exe のプロパティのパラメータに応答ファイルの書式を書き込んでおくと、

    eComStation 2.0 日本語版&シルバーカトラリーのお部屋-Drag and Drop で再生

    このようにOS/2のGUI上でメディアをkmp.exe上にドラッグ&ドロップするだけで再生できて便利です(無精者め。笑)

    eComStation 2.0 日本語版&シルバーカトラリーのお部屋-KMP で DVD を再生中

    ただ ISO ファイルを再生中の時、再生時間(秒単位)の10倍の数値がタイトルバーにパーセンテージの進捗状況として表示されるのが気になりました。2分14秒つまり134秒なので、[1340%]とはこれいかに。それから前述の vlc media player では、1 → 2 → 3 という DVD Index どおりに再生されていくのですが、K Movie Player では 1 → 4 → 3 という順番になるのが不思議(K Movie Player 0.6.2 も同様でした)。

    ◎MPlayer SVN-r32813-OS2-4.4.5

    eComStation 2.0 日本語版&シルバーカトラリーのお部屋-mplayer log

    最後に MPlayer の OS/2 移植版についてです。ところで Mplayer 本家では 2011年1月30日に GUI を排除した MPlayer 1.0rc4 がリリースされましたが、ついに

    add OS/2 KAI audio driver (-ao kai)

    と OS/2 K Audio Interface ドライバがマージされたようです。(*゜▽゜ノノ゛☆

    さてMPlayer SVN-r30994-OS2-4.4.2からの変更点はこちら:

    - SVN-r32813-OS2-4.4.5 ( 2011/02/06 )
  • .MPlayer : Support to play a directory of DVD(DVD のディレクトリ再生をサポート)

  • .MPlayer : Video attributes are lost when switching between a full screen mode and a window mode. Fixed(フルスクリーンモードとウィンドウモードに切り替えると、ビデオ属性が失われる問題の修正)


  • 残念ながら ThinkCentre には DVD ドライブがないためメリットは享受できませんが、試しに前述の VLC や KMP のように、ローカルに置いてある ISO ファイルをフロントエンドの SMPlayer 0.6.9 beta2 を使って読み込んでみたところ、

    eComStation 2.0 日本語版&シルバーカトラリーのお部屋-ISOファイルの再生中

    先頭のVOBファイルだけ再生されました。A(^_^;

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    どのメディアプレーヤにも一長一短があるとはいえ、OS/2環境でさまざまな動画がお手軽に再生できるいい時代になったものです。まあでも IBM が公式サポートを打ち切って早5年、IBM OS/2Warp4.5 ですら純正環境のインストール難易度は相当上がりました(シュリンクパッケージの Warp3 や Warp4 は論外w)ので、ここは eComStation2 を使うのが便利ですけどね。
    でも開発者の 고 명훈(KO Myung-Hun)氏のビルド環境は韓国語版 Warp4.0 + FixPaks15(OS/2 Warp v4 for Korean with FixPak #15) 上の Intel Core2Duo T5500 1.66 GHz with 2 GB RAM マシンだそうで。とはいえ韓国語版 FixPak は fx00505 までしか IBM より提供されなかったので、英語版 FixPak から必要なファイルを抜き出して使っているのでしょうか。

    「論外」と前置きした Warp4.0 でもドライバの組み合わせ次第でまだまだ現役という好例なのでしょうけど、eComStation2 を使っている者としては戻りたくない道であるなぁと思いました。