[写真]甘味処と詩人のはなし(六花亭森林公園店)/札幌市厚別区 | Life's a Little Blue..

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Day-to-day life in Ebetsu City, Hokkaido.

 新札幌まで出かけたついでに、妻と六花亭で「ぜんざい」をご馳走になった。六花亭は北海道民であればみんな知っている(たぶん)。また、北海道民であれば千秋庵もみんな知っているだろう(たぶん)。どちらも帯広に拠点を置く有名な菓子店だから。でも六花亭が、実は千秋庵の"暖簾分け"だったことは、意外と知らないひとが多いんじゃないかな。私も、ついさっき六花亭のホームページで見て初めて知ったくらいだから。

 

 ところで、詩人の谷川俊太郎が先日92歳で亡くなった。この人の詩をちゃんと理解したくて若いころ何冊か読んだ記憶があるが、結局わからずじまいだった。吉本隆明が生前、日本で3人しかいないプロフェッショナルな詩人のひとりと賞賛していた。「あの青い空の波の音が聞こえるあたりに/何かとんでもないおとし物を/僕はしてきてしまったらしい」 この有名な詩はでも、けっこう好きです。

 

 「ぜんざい」というのは悪魔的に美味しい食べ物だと思う。妻も私もアンコ、とくに粒あんの優しい味と食感に本当に目がない。だから、ひところ品薄でなかななか買うことができなかった「生ノースマン」も、アンコと生クリームをパイ生地で包むなんて、そりゃ美味いわな、と思う。シャトレーゼの「生どら焼き」も庶民的なお値段ながら同じくアンコと生クリームが溶けあっていて実に美味しい。で、六花亭のぜんざいもまた美味しかったのだが、写真に撮ってみると、お茶とぜんざいと箸休めの塩昆布が絶妙な存在感でたがいに調和しあっているようで、なんだか美しいとさえ感じられたのでした。(ちょっと大げさだけど...)