ようやくDVDで観ました。

数年前、クリント・イーストウッド監督の二宮和也くん主演の『硫黄島からの手紙』を観ましたが、これはご存じの通り、同じ硫黄島の激戦を『親父たちの星条旗』でアメリカ側からの視線を描き、『硫黄島からの手紙』で日本側からの視線を描いた2作品で、この2作品を連続で公開したのはアメリカと日本だけだったらしい。

私は事実に誠実に再現したものかと思っていました。両方とも。実際に硫黄島で日本の家族に送る手紙が見つかったのだと思っていました。


でも『親父たちの星条旗』はフィクションが原作らしい。でもかなりリアルに再現されているように感じました。


冒頭で、
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戦争を分かった気でいるやつはバカだ
特に戦争を知らぬ者に多い
皆 単純に考えたがる
”善 対 悪”
”ヒーロー 対 悪者”
どちらも大勢いる
だが実際は我々の思うようなものではない

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中には制服がカッコいいからと海兵隊を選んだという人もいたらしい。英雄になる時にカッコよくないといけないからと。

硫黄島に向かう船団の1つから海に落ちてしまう兵士が出て、若い兵士達はからかっていたが、上長?が「船団が崩れるから船は止まれない。」と呟き、また、日本軍の捕虜になったアメリカ人が日本刀(軍刀?)で処刑される写真を見ている兵士がいて、徐々に船内には(これは、遊びじゃないんだ。本当の戦争に行くんだ。)という空気が流れだす。

また10日間船からの攻撃を続けて、そののちに上陸作戦に切り替える予定だったのを10日ではなく3日で上陸しろと本土からの命令。

隊長?が衛生兵に「戦場では衛生カバンを振り回すな 真っ先に狙われる 衛生兵が1人死ねば 負傷兵が1ダース道連れだ」とアドバイス。


『硫黄島からの手紙』を観ただけでは、日本側が徹底的にやられているように思えるが、『親父たちの星条旗』はそれこそ大群だったために次から次へとバラバラになった人形のように仲間のアメリカ人が目の前で吹き飛ばされていく。


そして…。

勝利の星条旗を立てた6人のうち3人が生き残り、弾を買うお金もなくなっている祖国アメリカのために、国債宣伝の広告塔にされたけれども、実はこれは本当は最初に立てた星条旗ではなく、お偉いさんがその星条旗はやがて価値が出るだろうと、その星条旗を取り外させ、替わりに立てたニセモノ?実際のところはどうだったのだろう?

日本も石油のルートを断たれ、さらに鉄が足りずに、一般国民の鉄で出来たものも全て国に提供させられていました。

アメリカも全く同様の状況だったとこれを観て知りました。勝利した国も敗北した国も。


衛生兵が負傷した戦友を診ている時にいきなり日本兵が襲ってきて、正当防衛でその日本兵の胸を刺しますが、彼が「HELP」と言うと一瞬手が止まるというか、少しナイフを抜いたようにも見えますが、ここは戦場、情けを掛けた方が負けることもある。そしてこと切れるまでナイフを深く胸に突き立てる。

また、どう見ても重傷の兵士が「俺は大丈夫だから、もっと重傷の仲間のところに行ってあげて。」

そしてまた、その衛生兵自身も負傷をしたのに、「衛生兵!」って呼ばれると這ってその負傷した兵士を助けようとします。


摺鉢山の下に作られた地下陣地に入ると手りゅう弾で自爆し、内臓が飛び出た日本兵があちこちに…。

日本軍は全滅したものと思ったところで、たった1人で勝ち目のない抵抗を。

それがきっかけなのか、アメリカ人同志で味方を撃ってしまう光景があちこちに…。


原住民のアメリカンインディアン出身の兵士は、一番精神的に参っていて、しかも一緒に共に戦地に行っていたのに、人種差別もあったりして、お金を集めるためには広告塔になるのは堪えられずに呑んだくれて、結局戦地に返されてしまう。


国債の広告塔にされた3人は、皆、自分は英雄なんかじゃない。と思っていて、それでもお国の事情を察して、全国を国債購入を呼び掛けて回っていきました。

でも結局、戦勝国として戦争が終わっても、彼らの戦争による不幸は終わらないどころか、命尽きるまで、戦争の時の戦友の死の記憶などに付きまとわれ、不幸のまま一生を閉じてしまった。


中韓のプロパガンダ映画とは違って、とにかく、無用な殺傷はせず、ひたすら味方を助けるために勇気を振り絞って、死にゆく時まで、戦友のことを思いやって息絶えていってしまう。


星条旗の英雄となった元衛生兵の息子が、父の遺品を整理し、いろいろ調べたのでしょう。最後に彼の言葉で物語が終わります。

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英雄なんてものはいない 皆 父のような普通の人間だ
父が英雄と呼ばれるのを 嫌がった気持ちが分かる

英雄とは人間が 必要にかられて作るものだ

そうでもしないと 命を犠牲にする行為は--
理解しがたいからだ


だが父と戦友たちが 危険を冒し 傷を負ったのは--
仲間のためだ

国のための戦いでも 死ぬのは友のため

共に戦った男たちのためだ

彼らの栄誉をたたえたいなら--
ありのままの姿を 心にとどめよう
父がそうしたように

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日米は同じ思い、「敵国が悪いのじゃない。『戦争』という行為自体が決して起こしてはいけないことなのだ。」があるから、この2作品が連続で公開されたのが戦勝国アメリカと戦負国日本だったのだと思います。

ライダイハン、韓国社会に衝撃 ベトナム派兵、徐々に汚点 対日批判ブーメランも
産経新聞
2日前


慰安婦像撤去拒否ならハノイ韓国大使館前にライダイハン像を
2017.04.08 07:00


韓国は日本が何度も謝罪しても、賠償金も支払っているのに、まるで全く謝っていないかのように、全く支払っていないかのように、世界中に向けて日本の批判をしていますが、ベトナム戦争の時に、韓国軍は旧日本軍と同じかそれ以上の残酷なことをベトナムにしているそうで、それを韓国は自国で報道するのをタブーとしているということで、自分達も日本と同じことをしているのに、日本のことばかりを非難しているから、ベトナムからそういう反撃を受けるのだと思います。


--<以下引用>--

当時、米軍支援の名目でベトナムに出兵した韓国軍は現地の民間人を虐殺した。その数は推計1万人から3万人との報告がある。また、強姦事件も多発し、韓国兵と現地女性の間で生まれた子供(ライダイハン)が多数いる。

 韓国政府はいまだに韓国軍による民間人虐殺を認めていない。穏健なベトナム人は韓国軍の蛮行について、黙して語らない傾向があったが、ここに来て風向きが変わりつつある。1966年に韓国軍が南ベトナムの農村で民間人430人を虐殺した事件を扱ったドキュメンタリー『最後の子守歌』が昨年末、ベトナム国営放送の放送大賞でドキュメンタリー部門奨励賞を受賞したのはその一例だ。

--<以上引用>--


そして、明らかに問題のすり替えだと思いますが、ベトナム戦争でベトナムに苦痛を与えた軍人や政治家ではなく、元慰安婦や「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」などが、日本のように戦争加害国を否定しないで、認めようと言って、彼女らがベトナムに謝罪しているという。

そのおかしさにも気づかないほど日本を貶めることしか頭にない。

とにかく日本を貶めることができるのであれば、自国の恥も平気で利用する。


--<以下引用>--

 元慰安婦の支援団体「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」や女性団体は今月14日、ソウルのベトナム大使館前で突然、「ベトナム政府とベトナム人民に韓国国民として心から謝罪します」と記したベトナム語と韓国語のプラカードを掲げ、謝罪デモを開始。毎日交代で続けている。

 プラカードには、元慰安婦の女性らの「韓国人」としての謝罪の言葉もある。挺対協の尹美香(ユン・ミヒャン)代表は韓国紙に「日本のように戦時の被害者を否定してはいけない」とデモの理由を語った。挺対協などは慰安婦問題と同様、ライダイハン問題も「女性の人権という人類普遍の問題」と訴えている。

 韓国ではベトナム戦争とは関係のない元慰安婦の支援団体までが介入するなど、ライダイハン問題を複雑化させている。

--<以上引用>--


韓国は絶対に自国が悪者ではいけない、日本が世界の極悪国でなければいけない。それを世界中に認めさせるまでは、日本に延々難癖を付け続けることでしょう。

だから日韓はこの先もずっと仲の良い隣国にはなりえない。韓国は「戦争が悪い」んじゃない。「日本が悪い」と永遠に主張し続けるので。

世界で韓国と中国ぐらいでしょう。「戦争中はどこの国でも他国から非難されるようなことを一切やっていない国なんて一国もない。」ということを全く認めようとしないのは。

まぁ中国は知ってて国政戦略的に日本を批判するのが常となっているようなところはありますが。