パソコンを置いてる机の色が褪せてきた。

かれこれ10年以上使ってるもんな。
大学時代に住んでいたおんぼろアパートの一階で、
小洒落た女の子が布団を干すのに使ってた
雨ざらしの木の机。

アパートの一階で机の上で布団干すって
どういうことよって思うでしょうが
オンボロアパートの窓側は、舗装もない
結構広い空き地(駐車場)やったので
そんなことも可能やった。

その女の子と仲良くなりたいこともあって(笑)
声をかけて、机をもらった。
今思うと、彼女にとっては迷惑な話なのだけど。
二つ返事でどうぞって言ってくれた。

その机にヤスリをかけて染み込み系のペンキを塗って
今でも主にはパソコンデスクとして使っている。

そんな机で、その住んでいたアパートのことを思い出す。
通っていた大学は、関東の辺鄙なところにあったので
ほとんどの学生が一人暮らし。

みんなのアパートより2周ぐらいおくれてるんちゃうかという
そのオンボロアパートでは、声は筒抜け。
でも、聞こえてくるのは日本語より中国語の方が多くて、
夕飯時には中国そのものの香りがした。
そしてワンルームなのに、
家族で住んじゃう中国人の強さにも衝撃を受けた。
中国キッズがネコを追いかけて走り回っていた。

家賃は2万円。
水道代は、全ルームで割り勘。
よって基本料安し。

洗濯機、共同。
使おうと思って蓋を開けたら、おっさんのパンツが入っていたり
恐らく一階のかわいい女の子のパンツが入ってたり。

風呂、共同。一応男女別(二畳ぐらいな小部屋)
壁は一面のカビ。床においてるスノコもカビだらけ。
一階に住んでた友人は、サンダル&シャワーが基本て
言ってたけど、僕は湯船にもつかっちゃう派でした。

ネコも多し。ドア開けて寝てたら横にネコ寝てて
かわいいからほってたら、足一面にダニ刺されになったことも。

悪いように聞こえるかもしれないけど、すっげー楽しかった。
ペラペラの壁で、笑っちゃうぐらい寒かったけど、出来ればまた住みたいくらい。
壁が薄いからか、共同利用が多いからなのか、
住人の距離が近くて毎日が修学旅行みたいやった。

家賃はおばあちゃんに手渡しで、持ってくと必ずお菓子とお茶を出してくれた。
壁を好きにぬらしてくれて、部屋を確認もせずにペンキ代とかいって、
5千円までくれた大家のおばあちゃん。

インドで赤痢になって新聞まで載った一階に住む友人宅で
彼独自の治った宣言で、度胸試しやいうて、一緒につついた鍋。

ネコいてるの忘れて講義にいって、ベッドでうんこされてた友人。

机をじっと眺めて色んなことを思い出した。

でこぼこだらけで、使いにくい机ですが
なんとか大事に使い続けようと思います。