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二人が睦まじくいるためには/童話屋


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「二人が睦(むつ)まじくいるためには
 愚かでいるほうがいい 立派すぎないほうがいい

 立派すぎることは長持ちしないことだと
 気付いているほうがいい

 完璧をめざなないほうがいい
 完璧なんて不自然なことだと
 うそぶいているほうがいい

 二人のうちどちらかが
 ふざけているほうがいい
 ずっこけているほうがいい

 互いに非難することがあっても
 非難できる資格が自分にあったかどうか
 あとで
 疑わしくなるほうがいい」


(by 詩人 吉野弘)

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 ふたりの門出を祝う結婚披露宴にて、今なお、新郎新婦に贈られつづけている詩『祝婚歌』の一部です。

 吉野さんは、難しい言葉を使うことなく、とてもやさしく人間関係の機微を私たちに教えてくれています。

 私も、披露宴に出席し、何度かこの詩を朗読される人を目にしました。初めて聞いた時に、なんていい詩なのだろうと、感動したのを覚えています。


完璧な人などいませんし、完璧過ぎてしまうことは、どこかでひどい緊張を強いるものです。
自分ができることを他人ができないと、人は、目を吊り上げて、できない人に批判の目を向けますが、できないことを責めるのではなくて、どうすればできるようになるのかを教えてあげるのがリーダーの役割です。

 そのためには、「できない時の気持ち」を、いつでも思い出せるようにし、共感力を磨くことがが大事だと思います。

そして、こう思うことも・・・。



 できないことがあるから、できることもある。
 欠けているから、満たされることもある。
 短所があるから、長所が輝く。


 こうした、人のマイナス面をポジティブにとらえる余裕のある思考パターンが、部下のやる気や力を引き出すのに力を発揮します。

 ふたりが、仲むつまじくりいるために、吉野さんが積み重ねた言葉は、夫婦関係だけでなく、上司と部下、友だち同士など、あらゆる人間関係にいえることだと思います。

 1/15、吉野弘さんがお亡くなりになりました。

 すばらしい言葉を残してくれた吉野さんに感謝するとともに、

 ご冥福を心からお祈りいたします。




  リーダーシップ・スタイリスト 松山 淳