わが国の少子化には、いっこうに歯止めが利かないようだ。
同じように、いっこうに無くならないのが、この裏口入学詐欺事件である。
慶応大系列中学などへの慶応大系列中学などへの裏口入学詐欺事件で、会社役員岩井俊二(49)、自称教育評論家矢崎英敏(46)両被告(詐欺罪で起訴済み)が、慶応義塾幼稚舎(小学校)への「お受験」を控える子供の親からも、入学あっせん名目で1億円をだまし取っていた疑いが強まり、警視庁捜査2課は、両被告を詐欺容疑で再逮捕した。
両被告は慶応系列校を志望する受験生の親などから、約33億円の振り込みを受けていたことが判明しているが、その後の同課の調べで、親たちから12億円を現金で受け取っていたことも分かった。同課では、被害額は少なくとも45億円に上るとみて、事件の全容解明を進めている。
調べによると、岩井、矢崎両被告は共謀し、長女(当時3歳)と二女(同1歳)を持つ都内の母親に対し、慶応義塾幼稚舎への裏口入学を持ちかけ、一昨年暮れから昨年初めにかけ、数回にわたって、指定した銀行口座への振り込みや、都内のホテルで直接、現金を受け取るなどして計約1億円をだまし取ったという。
岩井被告らは1995年初めごろから今年3月までの間に、合計約33億円の振り込みを受けていたことが口座の記録から確認されていた。同課で被害者を特定し、事情を聞いたところ、慶応大学系列の中高校や幼稚舎を始め、有名私立大医学部などを希望する受験生の親たちで、いずれも両被告から裏口入学を持ちかけられていた。
また、被害者の大半が口座振り込み以外にも、手渡しで現金を支払っていたこともわかった。現金で支払った額は1人数千万から億単位で計約12億円にのぼる。中には、裏口入学話に乗ってしまった後ろめたさから、事実関係を明らかにしない被害者もおり、同課では、実際の被害額はさらに膨らむとみている。
岩井、矢崎両被告は慶応大系列中学などへの裏口入学を持ちかけ、1998年5月から同11月の間、数回にわたって、横浜市内の建設会社社長から計5300万円を詐取したとして、詐欺罪で起訴されている。
慶応大学の卒業生に訊いた話だが、小学生から大学までエレベーター式に付属から上がってきた学生は、どの学部でも成績が悪いのが多いという。やはり受験地獄を勝ち抜いてきた学生の方が見どころがあるらしい。
それが現実というものだろう。ではなぜ世のバカ親たちは、出来の悪いわが子を慶応へ入学させたがるのだろうか。名門コンプレックスに脳を冒された「精神異常者」なのだろう。
そういえば、「秋葉原連続無差別殺傷事件」を起こした死刑囚・加藤智大の母親は「精神異常者」に近かったと思われる。この母親が金持ちなら裏口斡旋詐欺に騙されていただろう。
日本の将来が心配ではある。