分析デザイン・アイデア発想の際に行っている頭の働かせ方 | e-Patent Blog | 知財情報コンサルタント・野崎篤志のブログ

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まだ自分自身の中でしっかりと定型化(形式知化)できていない部分もあるのですが、「分析デザイン・アイデア発想の際に行っている頭の働かせ方」について、自分の考えの整理も兼ねてまとめておこうと思います。

 

 

 

クライアントからの依頼で、あるテーマの分析プロジェクトを行う際に、どのような分析対象範囲とするか分析デザイン・分析設計を行います。

 

また、コンサルティングでアイデア創出ワークショップのファシリテーションをさせていただく際には、ワークショップの準備だけではなく、ワークショップ中に参加されている研究者・技術者の方や知財部門の方からアイデアが出てくるようにネタ振りをします。

 

 

 

分析デザイン・分析設計の際も、アイデア創出の際も注意しなければならないのは、

 

  • 視点・思考が1つの方向に凝り固まってしまうこと

 

です。

 

古代からの寓話でいうところの「群盲象を評す」に近いでしょうか。

 

ウィキペディアによれば、”『木を見て森を見ず』 と同様の意味で用いられることがある。 また、『物事や人物の一部、ないしは一面だけを理解して、すべて理解したと錯覚してしまう』 ことの、例えとしても用いられる。”とのこと。

 

 

例えば「太陽電池」について分析したいというクライアントがいたとします。その時に私が最初に思うのが、

 

  • 本当に太陽電池だけで良いのだろうか?
 
ということです。太陽電池は自然エネルギーを利用した発電なので、風力発電や波力発電、地熱発電といった他の自然エネルギー発電についても含めなくて良いのだろうか?とまず考えます。
 
 
太陽電池の上位概念=自然エネルギー発電をいったん考えた上で、その下位概念=太陽電池と同じような自然エネルギー発電について考える、というプロセスになるでしょうか。
 
 
クライアントから分析してほしいという依頼があるテーマについては、クライアントがよく理解しており、分析したいということは間違いありません。ただそのテーマのみに絞ってよいのか?類似技術や周辺分野も含めておいた方が良いのでは?という点はいつも留意しています。
 
 
次に分析設計・デザイン時にも使うのですが、むしろアイデア創出時に使う頭の働かせ方として、
 
  • 課題そのものの解決だけではなく、課題を引き起こしている原因や、課題を引き起こしている状況を取り除く
 
があります。具体例の方が分かりやすいので「いびき」を例に説明します。
 
 
「いびき」というキーワードで検索すると以下のような特許・実用新案がヒットします。
 
  • 文献番号         発明の名称
  • 特開2018-183367    イビキ抑制具
  • 特許6372872       いびき軽減まくら
  • 特開2018-108321    鼾防止用三角柱型空気クッション
  • 特開2018-061810    いびき防止具
  • 実登3212458       いびき解消及び豊麗線ケア用口腔内装具
  • 特開2017-099610    いびき防止寝具
  • 特開2017-080353    いびき防止器具
  • 特開2017-051587    いびき及び雑音除去用電子枕パッドといびき及び雑音除去方法
  • 特開2017-042205    鼾防止具
  • 特開2017-038657    いびき抑制具
  • 特表2018-530772    いびき音消去を備えた枕セット
  • 特開2017-029654    いびき等の防止用マウスピース
  • 再表2017/022811    いびきの防止または改善用乳化組成物
     
いびきという好ましくない状況に対して、主に
  1. いびきが発生するのはどうしようもないので、いびきの悪影響を抑制
  2. いびきが発生するのはどうしようもないが、いびきの悪影響を少しでも軽減
  3. いびきそのものの発生を抑制・防止
の3つのアプローチに分けることができるかともいます(ほかにはいびきに派生する課題を解決するタイプもあります)。
 
1と2は「課題そのものの解決」タイプ、そして3は「課題を引き起こしている原因や、課題を引き起こしている状況を取り除く」になります。
 
アイデア創出セミナーで取り上げる事例は「メガネ紐」です。
 
メガネ紐そのものの課題を解決するような発明を生み出すだけではなく、そもそもメガネ紐をつけなければいけない理由=眼鏡をかけなければいけない理由に着目すると、メガネ紐は不要になって、全く別のアイデアにつながります
 
上記の頭の働かせ方自体、私自身のオリジナルというわけではなく、様々な講義やセミナー、そして書籍を通じて学んだことを自分なりに咀嚼した結果、作り上げたものになります。
 
既に述べた通り、まだ定型化(形式知化)できていないところもありますが、参考になれば幸いです。

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