ご存じの方も多いと思いますが、一条工務店はパネル工法です。外壁は外側タイルまで貼ったパネルを現場組み立てる方式です。検査は目視可能な範囲が少ないですが、検査の一例をご紹介します。
まずは、屋根。屋根は一般的な仕上げ材(コロニアルや瓦など)はなく、防水紙のうえは太陽光パネルを設置します。
この方式だと「仕上げ材の材料と労務費」が削減できるというメリットはありますが、屋根通気層を太陽光パネル下で確保していますから、漏水などの実験検証がどのようになっているかは興味深いところです。
外壁は写真のように、事前にタイルが貼られており、上下階のジョイント部分の構造緊結と防水施工を現場では実施します。
通気層を確保するための胴縁は縦胴縁を採用していますが、ジョイントの通気経路は確保できていません。社内でも確保するルールにはなっていないようですが、できれば30mmは欲しいところですね・・
金物や釘打ちをすべて目視確認できる状況ではありませんので、あくまでも性善説(きちんとできているのが前提)なのでしょうけど、現場では構造用金物のビスが抜けている箇所を偶然にも目にしました。
個人的な感想ですが、「全数きちんと出来ている」かどうかは微妙ですね。
またジョイント部は開放されている為、降雨時の雨水侵入が気になります。本来であればきちんと養生実施の上、現場を進めるルールにべきでしょう。
このような階層間から浸水した雨が原因で含水率も超過傾向にありました。
1階は防蟻剤ドブ付けの施工方法により、含水率は高めです。時間経過とともに乾燥させる考え方ですが、湿気がちなのは否めず、床合板を留めている釘にはすでに錆が発生しているのが確認できます。
断熱材も工場で加工されたものが入ってきますが、ピッタリに加工・・というのは難しくやはり隙間は全体的に気なります。
内部の構造金物も目視確認できないので、何とも言えませんが、写真のような施工状況でないことを祈るしかありませんね。
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