反原発の不都合な真実(藤沢数希:新潮新書) | 言い得て妙

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鳥居みゆき→渡辺美優紀→安田桃寧に推し変しました(^^;

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世の中は反原発一色

不安をあおるだけのマスコミと
選挙を気にするだけの政治家に
日本は誤った方向へ導かれようとしている
気がするのは私だけでしょうか

本当のリスクは何か

感情にながされず、冷静な視点で
多くの人にこの本を読んでもらいたいです

作者は非常に冷静に客観的に記述しています
少しでも多くの人に真実を知ってもらいたい
との気持ちの現れのようです

正確なところはぜひ本を読んでほしいのですが
本の中で「反原発の不都合な真実」として記されている項目を
いくつかご紹介しましょう。
(→結局。長くなってしまいました。ご注意ください)

すでに知っていたこともありますが、大半はこの本で知りました。

①化石燃料などによる大気汚染で年間115万人が死亡
薪などバイオマスによる室内大気汚染で年間196万人死亡。
[2009 WHO(世界保健機関)]
②化石燃料の大気汚染のうち、約半数は自動車、約3割は
火力発電所が原因[2011 OECD]
③ ①のうち、日本での死者数は毎年3~5万人[2009 WHO]
④チェルノブイリ原発事故では将来4000人が癌で
死ぬとの予測もあったが、事故後20年間の調査では
放射能汚染による犠牲者を確認できなかった
[2005 WHO]
⑤仮に④の4000人を正としても、1TWh(テラワット時)
あたりの原子力発電による死亡者数は0.03人
一方、火力は21人、水力1.4人、太陽光0.44人、風力0.15人
⑥死亡率で言うと、圧倒的に火力発電が危険、次いで水力。
太陽光、風力は少なめだが原子力を上回るリスク。
水力は1975年の中国の17万人始めダム決壊や建設工事中の死亡者、
太陽光、風力は建設資材製造までの死者など、
死者数は多くないがエネルギー密度が圧倒的に低いため
電力量当たりの死亡率では原子力に劣る
⑦⑥の死亡率より、330TWhの発電量の原子力発電を
全て火力発電に置き換えると、毎年6900人日本の犠牲者が増える
計算になる。日本は大気汚染対策が世界平均よりは進んでいるが
それでも毎年約3000人くらいの犠牲者が増える
(③のWHO推計値に基づく計算)。

なお、火力発電以外での代替は物理的に不可能

⑧マスコミは大衆の恐怖心を刺激する珍しい事故を誇張
福島第一原子力発電所の事故での死者はゼロなのに、
同じ日の地震で起こったダム決壊により死者が出たことは
その後報道しない
同じく津波では2万人近くが死んでいるのに、今の報道は
津波よりも原発事故の方が恐ろしいという論調である
⑨狂牛病も結局死者はゼロであったが、日本中がパニックとなった
熱中症では数百人、殺人事件は約1,000人、自殺は約3,000人、
交通事故は約5000人、大気汚染は約3~5万人、喫煙被害は約20万人
が毎年死んでいるのに、マスコミが大きく取り上げることはない。
以前からあり人数が多すぎてニュース性がないからである。

⑩放射線のリスクは広島・長崎の原爆で「一度に」浴びた
放射線量のデータしかない。
⑪100ミリシーベルト以下では健康被害ははっきりしない
100ミリシーベルトでのリスクは癌による死亡率
が0.5%上昇するだけである。これは、タバコの17%より圧倒的に小さく、
大気汚染や自殺の約1%よりも小さい。
⑫白血病治療の骨髄移植前には3日間1日2回、
2シーベルトずつの放射線を全身照射する。
合計12シーベルトであり、これを一度に浴びれば死亡する量であるが
6回に分ければ大丈夫である。
⑬2011年10月に世田谷の民家で発見されたラジウムの放射線量は
年間30ミリシーベルトであるが、これを何十年も浴びた住民に
健康被害はなかった
このことと⑩と⑫は、長期間の低線量被ばくは
健康被害に影響がない可能性を示唆する

⑭原発を再稼働せず全てを火力で置き換えると
年間4兆5,000億円の化石燃料費が余分にかかる
これは福島事故の賠償金額に相当し、
毎年福島事故と同程度の国民負担を強いることになる

このほか、次のようなことも書いてあったと思います
・経済力は国民の健康に直結する問題である
・放射線を恐れすぎて不必要な避難生活をする方が
 自殺やストレスなどによる健康被害が大きい
・太陽電池にはカドミウムなどの有害物質が含まれている

カドミウム・水銀や大気汚染の公害は、
僕が子供のころ非常に深刻な問題として報道され
このまま日本が終わってしまうのではないかとの不安を抱かせました
しかし、その後の技術進歩である程度克服できたのだと思います
今ではマスコミも忘れ去っていますが

原子力も今後の技術進歩である程度克服できると思います
100%回避できるリスクなどないですし、国民の貧困のリスクこそが
もっとも危険性が高いと思います

長くなってしまいましたが、上記を読むより
この本を読んでいただいた方が、より正しく理解できると思います
(今さら・・ですね)

参考
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51891865.html