【既存薬の中から筋ジストロフィー病態改善効果を期待できる化合物を見出すことに成功】 | 日本ディスファーリノパシー患者会

日本ディスファーリノパシー患者会

患者会の活動や研究などの報告をしています。

2019年6月29日に「Phenotypic Drug Screening for Dysferlinopathy Using Patient-Derived Induced Pluripotent Stem Cells.」が報告されました。

 

これは、ジスフェルリン異常症(ディスファーリン異常症:dysferlin)の患者さん由来のiPS細胞から作製した骨格筋細胞を用いて薬剤スクリーニングを実施した結果、ジスフェルリン(ディスファーリン)のタンパク質量を増加させる化合物として既存薬ライブラリーから治療薬の候補に成りうる又は治療しうる薬の報告です。

しかし、どんな薬にも副作用はありますので、より安全な治療薬の研究が必要になりますが研究費の問題もあります。

 

今、治療薬の候補が報告されたとしても、未承認薬・適応外薬、先駆け審査指定制度、治験に関する申請や手続きは全て個別になり、多くの時間と多額の費用が掛かります。

その理由は、ディスファーリン遺伝子異常を総称したディスファーリノパシー(Dysferlinopathy)が法律(難病法)で定められた疾患名(行政病名)に認定されていないからです。

「指定難病(告示病名)」

1.筋ジストロフィー  → 肢帯型筋ジストロフィー2B型

2.遠位型ミオパチー → 三好型筋ジストロフィー・遠位前方コパートメントミオパチー

 

個別の申請になるのは、公的研究費(難治性疾患政策研究事業・障害者政策総合研究事業・科学研究費助成事業研究費・難治性疾患実用化研究事業・その他の公的研究費)なども同じです。

このままでは、治療薬の候補が発見されたとしても製薬企業は動きません。

また、日本での自然歴調査や患者登録などの研究費は難治性疾患政策研究事業になります。

 

そして、PTC Therapeuticsのataluren(ディスファーリノパチーのナンセンス変異を対象にした治療の可能性を持つ薬剤)は、厚生労働省の先駆け審査指定制度には採用されませんでした。

しかし、日本ではディシュエンヌ型筋ジストロフィーでの治験(臨床試験)が行われています。

 

早期に、この病名を含めた様々な問題を解決しなければ、ディスファーリノパチー全ての患者さんを対象にした治療薬は望めません。

本会では、患者自ら一載一遇のチャンスを逃しかねないこの状況に危機感を感じております。

何卒、ご理解ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

 

日本ディスファーリノパシー患者会