りんごりんごりんご

りんご飴

とても魅力的で

大好きな食べもの

おまつりじゃなくても

スーパーセンター

トライアルで

売られているので

見つけた時は買う

このすてきな食べものを

考えた人に感謝しかない

りんご飴の魅力は

おまつりの屋台の

灯りの中でも

鮮やかに

艶やかに

光り輝く

そのボディ

なんとも妖艶で

手に取らずには

いられないような

禁断の恋の色

屋台で見つけた時も

ついつい買ってしまう

一度食べ始めたら

最後まで一気に

食べてしまわないと

そこらじゅう

ベタベタになって

下手をすると

衣類まで真っ赤になって

大変なことになると

わかっているのに

食べてしまう

魅惑のスイーツ

浴衣を汚したりすることなく

家に持ち帰って

小皿を使って

ゆっくりじっくり

食べるのがいい

それがスーパーで

買えるのは

かなりうれしい

昨日買ってきた

りんご飴を

朝ごはんに食べる

食べながら

りんご飴について

考える

たぶん

りんごのままだと

小ぶりだし

それほど赤くもないし

それほどの糖度がない

目立たないりんご

それをひとたび

真っ赤な飴に

くぐらせると

あら不思議

手を取らずには

いられないほどの

魅力的な個体に

変身するのだ

唯一無二の存在になれる

みんなの中にいると

空気のように

ただそこにいる

そんな存在が

ひとつの才能を

うまく生かすことが

できたなら

光輝く存在に

なれるのかもしれない

そう思わせてくれる

自分の得意を

うまく表現できるなら

りんご飴に

化けることができる

私はりんごが

くだものの中で

いちばん好きだから

甘さ控えめの

小さなりんごも

りんごなら

なんでも好きだけど

目立たない存在にも

光を与えてくれる

それってすごい

りんご飴を

夜に生み出してくれた人

ありがとう