昭和48年7月の美空ひばり公演に続いて8月。
 
 作・演出:福田善之「大江戸浮世草紙 女どろどろ物語」(1973/8/2~28 新宿コマ劇場:恒例喜劇人まつり)に出演しました。
 
作・演出の福田善之さん
 主な出演者は、清川虹子さん、
芦屋雁之助さん、
小雁さん、
由利徹さん、
奈美悦子さん、
沢竜二さん・・でした。
http://onlinedatabase.seesaa.net/article/284834563.html
この石橋雅史さんのブログに、尾崎二郎 (捕手、通行人)と出ています。

 その舞台に、長門勇さんも出演されていました。今回は立ち回りの絡みもあり、殺陣師(たてし)の菊地竜志先生の見事な殺陣(たて)が振り付けられました。
 殺陣の原則は、舞台では身体には当たらないように刀で絡み、踊りのカウントのように番号で覚えていくのです。
 ところが長門さんは「三匹の侍」という時代劇映画の方でしたので、身体に直接、刀を当てられるクセがあるのです。
 剣友会の先輩から「以前、長門さんと絡んで、ろっ骨を折った人がいる」と聞いていましので、みんな刀が当たる個所に雑誌や新聞誌を入れて防護していました。
 そして、何時ものように完璧に防護して、長門さんに向かっていったら、刀がちょっとずれて直接、身体に当たってしまいました。
 
 竹刀(たけみつ)といえど、その痛かったこと、息が止まりそうで言葉になりませんでした。
 よく楽屋の風呂場で長門さんのお付きの人と一緒になりましたが、この一つの舞台だけでも、かなり多くの人達が関わり、又多くの人達が俳優や役者を目指しておりました。
 その中で一枚看板になれる人は、「ひとにぎり」いや「一つまみ」の人だけなのです。そう考えると、じろりんの前途も「かなり多難だなぁ!」と思わざるを得ませんでした。