すっかり春がやってきたイスラエル。

オレンジの花が開いて, なんともいえないいい香りに満たされ, 色鮮やかな花々が咲き乱れるこの季節にやってくるのは...


プリムのお祭り。


"なにそれ?" と思う方が大半でしょう。

ちなみに今年のプリムは3/12でした。


でもこの日を取り巻く間, イスラエルではもう連日コスチュームをつけた人たちが!




近くのパスタ屋さんのオーナー。
ファラオってても全く違和感なし!(笑)


いったい何のお祭りなのか?!


それは, 旧約聖書の時代, 聖書の"エステル記" にまでさかのぼります...。


場所はペルシア。
時はクセルクセス王の時代。


クセルクセスと言えば...


音楽が好きな方なら, ヘンデルの歌曲, "オンブラ. マイ. フ" (樹木の陰の下で) をご存じの方も多いでしょう。


あの歌はもともと, "セルセ" というオペラの中で, とりわけ美しい曲として後世に伝えられましたが,

この"セルセ"の元の名が"クセルクセス"。
ペルシアの響きだとこうなのです。


話がそれちゃった(笑)


クセルクセスの時代, ペルシアに寄留していたユダヤ人の娘. ハダサが, "エステル"とペルシア風の名前に変えて王にとつぎます。

そのエステルを常に陰から見守る, 叔父のモルデハイ。


そこへ, ハマンという者が引き立てられ, 王宮に出入りするようになりますが,


モルデハイが自分にひざまずかないことに腹を立てたハマンは, 彼がユダヤ人であることを知り, 怒って彼を亡き者にするばかりでなく,


国中のユダヤ人たちも皆殺しにしてしまおうと計画します。


それを知ったモルデハイはエステルにこれを知らせ,


エステルは王にこれを知らせ, 自分の民であるユダヤ人を, ハマンの手から救ってくれるように説得。


そして結局ハマンは, 宴の後にモルデハイを吊るそうと用意した柱に, 王の命令で自分が吊るされることとなり, 人々は救われてめでたしめでたし。


その迫害の日をいつにしようかとハマンが企み, "くじで決めよう"と引いた日にあたったのが"アダル"の月の14日。


ちょうどグレゴリオ歴でいうところの2, 3月あたりで,


"プリム" は"くじの祭り"とも言われます。


ハマンの失脚後  救われたユダヤ人たちは祝宴をあげ,


プリムの仮装は, その時の喜びを表すもの。


街中, とにかく仮装する人だらけ。




男子たちよ...(笑)


普通に似合ってる(笑)


オスマン時代のトルコ帽。


サウジアラビアっぽい人とか。
ファラオもいたしね(笑)




女の子はやっぱお姫さま風💖


私。スーパーで羽根女(笑)


そしてゴスロリ😘

このカッコで"ユダヤ外人"でベースキーボードを弾く。("ユダヤ外人って何よ?! と思われた方は過去ログ参照(笑)



街の掲示板には"エステル記" 朗読会のお知らせが。



そんな中, 私もエルサレムで, "エステル記"の朗読会にお邪魔させて頂いたのですが,


その日の朗読者が...



なんとエステル王妃に...!!!
この方, 宗教的な方なんですが, さすがとしか言いようがない(笑)


朗読の合間に場面に合わせて歌ったり演奏したりしよう, という主旨。


これが"メギロート. エステル"
エステル記は巻物状になっている💖



さて, エステル記は独特の節に乗って詠唱され...(途中で"ハマン"の名前が出てくる度に, テーブルを叩いたり, 鳴り物を鳴らしたリする)

きゃー, エステルがこんな姿に!!(爆)


...という訳で, プリムの間は国中なんだかはっちゃけてる感じでテンション高め。


ちなみに, 宗教的な人達界隈は, プリムは"酔いつぶれるまで酒を飲み, 祝い讃える"ということで, あの敬虔な黒い人たちが, べロンべロンになるまで酔っ払ってるそうですよ(笑)


あちこちにぶっ飛んでるわ〜!(笑)☆☆☆