シンガポールに来て日本に居た時と意識が変わった事は多々あるが、そのうちの一つは「通貨」に対して非常にセンシティブになったという事だろう。悪い意味では無く「敏感」になった感じか。

日本に居た時はほぼ100%日本円で収入を得て日本円で消費して貯蓄・運用していたため、海外投資や運用に興味があっても国内で十分充実した商品があるので、海外に投資する投資信託を日本円で買うか外貨預金くらいしかしなかった。FXはやらないし。

理由として、海外出張が多く日常的に両替をしているというのもあるけれども、日常生活での買い物が通貨のボラティリティによって変わってくるというのがある。それはシンガポーリアンにとってもそうなのだ。

例えば、マレーシアリンギはシンガポールドルに対して歴史的に安値圏にあったりする。
http://www.xe.com/ja/currencycharts/?from=SGD&to=MYR&view=10Y
そうすると、橋で渡れるJohor Bahruに買い物に行けば非常に安い買い物ができる。

もう一つ。D氏の場合はどうしても日本円とシンガポールドルの間が気になる所。こちらに来た2年半前は1SGD = JPY65だったのが、今や1SGD = JPY92!なんと41.5%もの値上がり。

さて、例えば今新Macbookが欲しいとしよう。両国のAppleのWebsiteで最安機の値段を確認すると・・・


日本: 148,800円 (プラス消費税8%)
シンガポール: S$ 1,788 (excl. VAT 7%)

単純に割り算すると1SGD = JPY83でプライシングされているとも言える。今日本にいる人がシンガポールでMacbookを買ってしまうと164,500円払う計算になる。逆にD氏の場合、日本に行って購入する事で15,700円 = SGD170得することになる。

更に言うと、国外で購入した場合には免税措置があるため、消費税約12,000円 (=SGD130)は払わずに済む。為替の歪みによって27,700円もしくはSGD300を浮かす事ができるということだ。

為替の変動はモノの輸出入のスピードと常に誤差があり、それが大きく動いた時にプライシングの歪みがでる。この通貨アービトラージを利用すればお得な買い物も出来るってわけだ。

ちなみに、自分はあまりモノ買わないから机上の話しに近いんだけど・・・。
(Macbook買おうかな・・・)