そろそろアジアでの不動産投資を考えようかとセミナーに参加してきました。

日本の会社のやっているマレーシアコンドミニアムを売りつけるセミナーなどではなく、純粋にシンガポール人がやっているProperty Rich Program Seminarというのを新聞広告で見つけて参加してみたのです。

会場に行くと案外小振りの会場に参加者が約30人。後で分かったのですが外人はD氏一人で後はみんなシンガポーリアン。そこへセミナー講師の女性が登場。40歳くらいでしょうか。でも若い。どうやら13年前から不動産投資を始めて成功、100戸以上を保有し今は投資方法をあまねく伝える講師として活躍中、らしい。

私は日本でもこの手のセミナーに何度も参加していますが、シンガポールでのセミナーにはあれこれ度肝を抜かれました。あまりに全てが違いすぎる。

内容に入る前にまずコミュニケーションが違う。日本の場合はに講師が一方的に喋って静かに皆が聞きます。最後にまとめて質疑応答が一般的。ところがこちらはコミュニケーションが双方向です。常に講師が観衆に問いかけます。で、皆がちゃんと反応して答えるんですね。多分学校もこういう欧米式の教育方法を取ってるんでしょう。

例えば、「これから10年、シンガポールの不動産価格は上がる、Yes or No?」「イエーース!」とか、フレーズをまず叩き込んでおいて言わせる感じで「投資で一番重要なのは?」「Timing!」などと20人が声を揃えて答えるんですよ。私はついて行けず苦笑い。

内容も利回りに特化した話をする日本とは大違い。講師が「私が5年前に買った$0.8millionで買った物件、今は... $2.2 million!」なんて話をいろんな物件を見せながら延々やるわけです。それに対して「たまたまでしょ」なんて冷めた反応をする人は皆無。「More than ダブル・・・!」なんて素直に驚いているんです。驚いているあなた達に私は驚きです。

面白かったのがシンガポールのレジは高くなりすぎたから商業や物流も見て行きましょう、というストーリーには「Yeah」なんて素直な反応を見せていた聴衆が、こういう投資もある、とマレーシアやフィリピンの話が始まると静かになったこと。興味ないんですね。シンガポール以外の物件に。いや、興味ないというより信用していないというか。

シンガポーリアンのシンガポールへの信頼と自信は日本人から見ても過剰なものがあります。以前もシンガポール人「Japan and Singapore is alomst same standard of living, right?」などと言われて(こいつら、クオリティの違いってものが分かってないな・・・)と思いつつ「Almost」なんて気を使ってあげたこともあります。

あと、Rich dad, Poor dadの話を良く引用してました。金持ち父さんですね。あの本が世界に与えた影響というのは凄まじかったということでしょう。

セミナーの最後はProperty Rich Program会員へのお誘いです。本セミナーは$5,000 (40万円)。速攻で席を立ち帰宅の徒につきました。