こころの病と栄養 | 精神科医:みえしん院長

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おはようございます(こんにちは)。三重心身クリニックの臼井卓士ですニコニコ
三重心身クリニックではこころの病やメンタルヘルス不調に対し、お薬の処方をしたり、カウンセリングでの治療も行っていますが、分子整合栄養医学という学問に基づいた、栄養素による治療も行っております。
これまでにも書いてきたとおり、脳は想像以上に栄養素を消費します。ストレス社会の現代ではなおさらです。さらに誤った栄養に関する情報が氾濫しており、脳に十分栄養素が供給されない状態は決して珍しいことではありません。最近「うつ」「うつ病」などが増えているといわれますが、こころの病=脳の変調と考えれば、脳の栄養素の欠乏が身近に生じている現在、メンタルヘルス不調ももはや、皆さまの身近に生じている問題と言えるでしょう。
このように書くとなんとなくわかると思いますが、こころがより健康になるためには脳の機能・健康度を高めることが大切なのです。そしてメンタルヘルス不調対策には確かにストレス対策も大切です。しかし日々の食事やサプリメントなどの活用でこころ=脳の変調を予防することも重要です。
日本では新宿溝口クリニックの溝口徹先生が中心になり「服薬とカウンセリングだけに頼らない精神科治療」を提案されていますが、すでにお薬での治療を受けられている方にとっても分子整合栄養医学を用い背景の栄養素の欠乏を評価し是正しておくことはとても重要なことです。
分子整合栄養医学外来では、
①詳細な血液・尿検査
②検査結果の分子整合栄養医学的解釈
③欠乏している栄養素の評価
④検査結果の説明
⑤食事・サプリメント指導

という流れで実施しています。実のところこの専門外来に受診されるクライアントの方々も最初は、とにかくサプリメントの服用に主たる関心がある方がほとんどです。三重心身クリニックがメディカルサプリメントを扱っているからでしょう。効果を実感しやすいこともあるのかもしれません。またサプリメントは一見して薬のようで「薬を飲んだら体調がよくなる」という図式が受け入れやすいのかもしれません。たしかにサプリメントは重要です。しかしこの治療を継続していかれ健康を取り戻されていく過程で、ほとんどのクライアントの方は日々の食事の見直しを真剣にされるようになってきます。自分の食生活を見直し、大切な自分の身体の材料にふさわしい食事に皆様変更されていかれます。治療を継続され本来の健康を取り戻していかれる方を見ることは私にとっても大きな励みとなっています。

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(参考文献)
溝口徹:診たて違いの心の病 ― 実は栄養欠損だった!.第三文明社.2006.