みなさま こんにちは

 あっという間に今年も2月の中旬となりました。春のような気候かと思えば、鹿児島県でも雪が降る寒波が襲来したり・・・

インフルエンザも流行していますので、みなさまもご自愛ください。


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●○ ワイヤレスビジネスの展望
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 私の会社では、UHF帯RFID (920MHz) と人体通信の仕事が今も多いのですが、この現実を裏付けるようなことがありました。

 韓国のCNU(Chungnam National University、忠南国立大学)と、RFID と人体通信に関する共同研究に関する MoU(Memorandum of Understanding、了解覚書)を1月17日に取り交わし、同時に、CNU の学生への教育委託契約が1月23日に締結されました。

 RFIDに関する私の著書 「ユビキタス無線工学と微細RFID」(東京電機大学出版局)は、忠南国立大学出版局で韓国語に翻訳され出版されています。


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●○ 放射効率の高いUHF帯RIID 用の小形アンテナ
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 CNUでは、UHF帯RFID 用のアンテナの小形化(小型化と同義)において、平面構造から立体構造にすることにより、アンテナの放射効率を高く保ちながら小形化をする研究が行われています。平面構造のアンテナでは、例えばメアンダ構造のアンテナの平行に配置された対向する放射素子に逆向きの電流が流れると、そこで発生する磁界がキャンセルされてしまい、アンテナとしての放射効率の低下を招きます。すなわち、アンテナ利得の低下が起こります。

 立体構造のアンテナは平面構造のアンテナよりも厚さはありますが、立体構造にすることにより、発生する磁界がキャンセルされないような放射素子の配置を考えやすくなり、非常に小さなアンテナでも、高い利得のアンテナが実現できます。CNU では、この技術を用いたアンテナを RFID 用に提案しています。


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●○ 第2世代の人体通信
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 CNU のある大田広域市には、人体通信の研究に力を入れている ETRI (韓国電子通信研究院)や KAIST (韓国科学技術院)があります。私の会社も人体通信の共同研究に関し、ETRI とMoU を取り交わしています。

 第2世代の人体通信といわれる In-body Communication では、第1世代の人体通信 On-body Communication と異なる特徴があります。第1世代の人体通信では、1つの電極は人体に、もう1つの電極は大地に向けられて設置されていますが、第2世代の人体通信では、2つの電極を共に人体に向け、電極に供給する信号に工夫をすることにより、耐雑音性が著しく向上しています。

 人体通信の今のビジネスの関心は、In-body Communivation といわれる「人の体内と体外の無線通信」にあります。例えばカプセル内視鏡に人体通信の技術を導入した製品がすでに販売されていますが、日本も韓国も高齢化社会ですので、人の健康管理に用いる第2世代の人体通信は、今後が期待されるビジネス分野だと思います。


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●○ 東京電機大学における公開講座
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 東京電機大学での私の講義 「ユビキタス無線工学」 は社会人の方も受講できる公開講座になっています。2017年度も開講されますが、受講をご希望される方は申し込みが必要となります。

[注記] 本講義の受講をご希望の社会人の方は、3月6日 ~ 18日(日曜日を除く)の期間内にお申し込みください。期日を過ぎた場合のお申し込みは受け付けていただけないようですので、ご注意ください。

* 受講の申し込み

http://www.soe.dendai.ac.jp/kyomu/extension/130314_n.html

* 東京電機大学 公開講座 一覧

http://www.soe.dendai.ac.jp/kyomu/extension/2017subjects_n.pdf

* 「ユビキタス無線工学」 ホームページ

http://amplet.tokyo/tu/tdu_indexja.html


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●○ 技術者塾 (日経BP社主催のセミナー)
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 日経BP社主催で私が講師を担当する技術者塾(セミナー)が、4月21日に開催されます。

* 技術者塾 「ワイヤレス機器開発の要諦、アンテナ設計の本質」

詳細 : http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/seminar/16/020600317/

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上記の立体構造の小形RFID用アンテナや、第2世代の人体通信の電極に関してもお話しようと考えています。


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●○ さいごに
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 情報通信についてスマートフォン(スマホ)を使ったビジネスモデルの提案が多くされていますが、残念ながらスマホ関連のハードウェア製造やアプリの開発の主力が海外になってしまっているため、日本での情報通信産業が活性化する期待がもてないように私は感じています。

 新年度(今年の4月以降)の無線ビジネスでは、私のような零細企業が楽しめるのはRFIDと考えています。