
スティーブン・スピルバーグの映画「E.T.」では、エリオット少年とE.T.が指と指をつけて会話をしました。このよう目のような会話が実現できる時代となりました。そこで、そんな人体通信のデモ機を作るためのE.T.人形を探していましたが、25年以上も前の映画で、東京のオモチャ屋でも美津子とができず、やっと、長野のリサイクルショップで発見し、購入しました。この人形の中にE.T.との人体通信のデモ機も完成しました。各地でのデモでは、子供たちの人気の的!ただ、電車で移動する際に、壊してはいけないので、かばんに押し込めないのです。E.T.の頭が出たかばんを持っていると、ここでも子供たちが集まってきてしまいます。
CEATEC 2007 でも、NTTドコモとアルプス電気のブースで人体通信展示がありました。非常に多くの方が見学されており、これからの展開が期待されます。東京大学名誉教授の月尾先生が、その翌週の先生のラジオ番組(TBS)でさっそく取り上げておられました。
私もこの件では、コメントを書かせていただきました。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071002/140062/
NTTによる人体通信の新聞発表が大々的に行われ、いよいよ人体通信幕開けを実感しました。テレビでもその様子が放映されました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/ram/080423/n4.ram
NTTドコモの人体通信のCMが放映されています。
http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/ad/tvcm/080321_01.html
今後の各社の動きが楽しみです。
(2) 最近驚いたニュース
● NTTドコモ,KDDI (au),ソフトバンク・モバイル,イー・モバイルが次世代携帯電話で同じ方式
(LTE)を採用する方向へ
今までは、ユーザーが契約キャリアを変えても、電話番号はそのまま使えますが、端末は買い替えの必要がありました。これは、各社の携帯電話の規格が大きく分けて2種類(W-CDMA系とCDMA2000系)あったからです。しかし、次世代携帯電話では、各キャリア会社ともW-CDMAの発展形のLTEを共通で採用するというのです。これはキャリア(携帯電話の会社)を変えても、今後は端末(携帯電話機)は買い替える必要がなくなることを意味します。
● 国内端末ベンダー(携帯電話製造会社)にとっては、以下の問題が起こると思います。
・ 海外メーカー参入の脅威が増す。
・ 開発競争の激化
・ ユーザーの端末買い替え頻度が少なくなる。すなわち市場が小さ
くなる。
・ 各キャリアの通話料金競争,サービス競争にどう対応するか?
・ 現在は,キャリアは,電話番号を特定するICカード(SIMカード)を他社端末では使えない よう制限していますが、総務省は,利用者に対するサービス向上の観点から、次世代携帯電話サ ービスに対応した端末からはICカードの他社利用制限を原則禁止する方針を固めているようで す。
この次世代携帯電話(LTE)は、端末から基地局に対する通信は、現在、流行のマルチキャリアのOFDMではなく、シングルキャリアのSC-FDMAを採用します。私たち回路設計屋にとっては、ありがたいことで、送信機の高効率のアンプ(電池が長持ちする)が作りやすくなります。
今まで、各国、各社がいろいろな規格で携帯電話を作ってきましたが、世界中でこれから使える携帯電話は、基本的に2G(音声主体 ・・・ 残念ながら日本と韓国はつかえないが主要国ではほとんど使える)携帯電話のGSMと、次世代携帯電話のLTEになってきたような気がしています。LTE端末は、世界中で使えるように、第2世代(GSM?)~LTEまでをサポートするとも聞いています。
私は携帯電話の目的は、
「人が一番不安なときを解消してくれる道具」
だと思っています。自分がどこかに持っていった携帯電話が、将来的には世界中、どこでも使えるようになっていないと、 意味を成さないと思っていますので、今のような使える携帯電話と使えない携帯電話が存在する世の中は、将来はないだろうと思っています。4月25日の講演会用資料で、世界の採用されている携帯電話やワイヤレスブロードバンド、無線LAN、FMC(携帯電話を室内ではコードレス電話のように使用する)などの一覧表をまとめていますが、現時点では規格は多いです。しかし、以前に比べると少なくまとまってきたように思います。