年明けにYahoo! Newsでこんな記事があったのでシェア。

被災者の方々、どうかご注意を。

被災者狙う悪質業者横行　組織ぐるみ？保険金申請代行の手口（西日本新聞） - Yahoo!ニュース　住宅再建を目指す被災者を狙う悪質業者に関する相談は後を絶たない。　近年、豪雨被害が多発する大分県消費生活センターでも、災害関連の保険金の申請代行を巡る相談が2021年度63件、22年度52件あ

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被災者狙う悪質業者横行　組織ぐるみ？保険金申請代行の手口

地震や台風など多発する自然災害のたびに、住宅再建を目指す被災者を狙った悪質業者が問題となっている。損害保険金の申請代行を名目に高額な手数料や工事費を請求したり、代金を受け取りながら工事を放棄したりするケースが相次ぐ。能登半島地震の被災地でも被害が危ぶまれる。損害保険会社は「地元で信頼できる業者に頼んで」と注意を呼びかけている。　

「保険金の2倍以上の工事契約に、サインしてしまい、ひどい目に遭った」。2018年7月の台風で、自宅屋根が壊れた佐賀県の60代男性はこう振り返る。

■屈強な男が自宅に…
　

ネットで見つけた保険金申請の無料相談窓口に問い合わせた。紹介された神奈川県の業者から、損保会社との交渉を助言された。当初査定の2倍近い約80万円が支払われることになったが、工事金額は約180万円。目を疑った。契約にためらっていると、「格闘技をしている」という屈強な男性が自宅に来て、やむなく判を押した。

　佐賀県の男性がクーリングオフで支払いを拒むと、業者から損害賠償請求で訴えられたが、勝訴した。判を押させた業者に記者が電話すると、「佐賀では2件裁判していた」と明かしたが、仕事の詳細に話が及ぶと一方的に切れた。

■公的組織を装う例も
　

ある損保会社の担当者は「10年ほど前から悪質業者が各地で出没している。20年9月の台風から、組織ぐるみの活動が目立つ」と実態を明かした。

　「老人宅を回っている」「契約するまで帰らない」「報酬は保険金の40％を要求」…。この担当者は20年ごろ、申請代行業者に関する情報を社内で共有するようにした。「損害鑑定協会」など、公的な組織を装う例も確認されている。

　このような業者は施工能力がなく、すぐに工事ができない。被災から1カ月ほどが経過し、緊急性は高くない被害で保険金申請を持ちかけてくる。同社では20年の台風で、申請代行業者が絡んだ可能性がある保険金請求が相次いだという。

■「支払う前に相談を」
　

一方、20年の熊本豪雨や台風で被災直後から、屋根にシートを張るだけで数十万円請求される事案が多発している。「これから業者不足で価格が高騰する」と契約を急がせるという。チラシの文言が類似しており、全国的に活動する業者が関与している疑いもある。

　佐賀県の男性を支援した福島和代弁護士は、背景に保険金不払い問題があるとみる。05年ごろに発覚し、損保26社の不払いは計約50万件、約380億円に上った。悪質業者は、不払い問題後に保険金が支払われやすくなったことに目を付けたとみられる。福島氏は「代金を支払ってしまうと取り返すのは困難だ。支払う前に、消費生活センターに相談してほしい」と呼びかける。

（2023年6月に公開した記事です）

「契約者が詐欺罪に」注意促す損保関係者
　

住宅再建を目指す被災者を狙う悪質業者に関する相談は後を絶たない。

　近年、豪雨被害が多発する大分県消費生活センターでも、災害関連の保険金の申請代行を巡る相談が2021年度63件、22年度52件あった。相談員は「『無料で被害を調べますよ』などと言って、結局申請手数料を取って、工事しないケースも多い」と指摘する。

　熊本県消費生活センターには、16年の熊本地震関連で3195件の相談が22年度までに寄せられ、そのうち約26％が住宅業者とのトラブル。「屋根にシートをかぶせただけで高額の料金を請求された」「契約したのに工事が始まらない」などの内容も目立つ。

　20年の熊本豪雨で、被災者が住宅再建の費用を支払ったのに工事が進まないとして、50代～80代の8人が、二つの建設業者に対し修理費計約5千万円の賠償を求める裁判を起こしている。被害者救済弁護団によると、被災者生活再建支援金（最大300万円）などの手元資金を失ったケースが多かった。

　日本損害保険協会によると、熊本豪雨では、熊本県だけで約500億円の保険金が支払われた。被災者支援金は同県だけで約52億円に上る。悪質業者は、この支援金にも目を付けていたとみられる。損保関係者は「悪質業者の口車で虚偽の被害申請をすると、契約者自身が詐欺罪に問われる。十分な注意が必要だ」としている。　（水山真人）

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