ヘルペスは命の番人 | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

肛門ヘルペスの患者さんの中に、何度も何度も繰り返し発症する人がいます。

 

年に数回ならまだしも、月に1回以上発症する・・・となると、ちょっと別の病気を疑って検査する必要があります。

 

なぜならヘルペスは命の番人だからです。

 

 

その理由について説明しましょう。

 

ヘルペスウイルスは一度でも感染すると、人間の体の中に棲み着きます。

 

神経節の中に棲み着き、生涯ずっと無くなることはありません。

 

一度感染したらヘルペスウイルスはヒトの体の中で生き続けます。

 

えっ!?

まるで寄生虫みたい。

コワイガーン

 

と言われる人も多いです。

 

 

でもヘルペスウイルスはヒトの体に悪さをしません。

 

成人の9割以上の人がヘルペスに感染していると言われています。

 

感染したことに気付かない、症状が出ない場合もありますし、小さな子供の頃にかかっても覚えていないという人も多いでしょう。

 

だからほとんどの人がヘルペスウイルスを持っています。

 

 

それではなぜヘルペスを発症する人としない人がいるのか?

 

またヘルペスの症状が出る時期と出ない時期があるのは何故か?

 

 

それは免疫が正常に機能しているからです。

 

 

ヘルペスウイルスは免疫機能が保たれている状態では活動しません。

 

免疫が落ちたときに活動し、皮疹を生じたりヘルペス特有の神経痛を起こしたりします。(回帰発症と言います)

 

 

例えば

 

風邪を引いて寝込んだとき

 

忙しくて睡眠不足が続いたとき

 

 

などに症状が出てくるのです。

 

 

だからヘルペスの症状が出て来たときは免疫が落ちているというサイン。

 

 

それがただ単なる疲れであればいいのですが、あまりにも頻繁にヘルペスを繰り返す場合は、免疫を低下させる疾患が背後に隠れていないか調べる必要があります。

 

 

実際、過去に毎月ヘルペスを繰り返す患者さんに検査を受けてもらったら、癌や膠原病が見つかったことがありました。

 

つまり

 

ヘルペスは命の番人なのです。

 

 

免疫が正常なときは出てきません。

 

免疫が落ちたときに出てくるので、ただの疲れなのか、免疫を落とすような病気があるのか、ちゃんと見極めないといけません。

 

 

ただの疲れでヘルペスが出ている場合は、抗ヘルペスウイルス薬を内服し休養をとれば1週間程度で治ります。

 

 

でも

 

治療してもなかなか治らない

月に何度も繰り返す

 

というようなことがあれば、一度、ちゃんと受診して調べてもらいましょう。

 

 

ヘルペスをきっかけに大きな病気が見つかった・・・なんてこともあるわけです。

 

 

だから悪者扱いせずに、免疫を保って一生仲良く添い遂げましょう。

 

そのためには免疫力を上げることが大切です。

 

 

加齢とともに免疫力は落ちていきますので、ヘルペスを活動させないような生活をしないとダメですね。

 

 

ヘルペスの人は

薬も大事ですが

 

とにかく休みましょう。

 

 

これ、一番大切ですから。

 

 

私が患者さんによく言うのが

 

一に睡眠(寝る)

二に食事(食べる)

三に運動(動く)

 

この順番に大切だと説明しています。

 

 

疲れていたら食べる元気もないので、とにかく寝る!

 

寝たら元気になる。

 

元気になったら食べる気力と体力も出てくる。

 

そして食べて元気になったら体も動かせる。

 

 

本当に疲れ切っていたら食べる気力もないし、食べるより先に寝たいですからね汗

 

 

最近、お疲れの方が多いのか、ヘルペスの人がちょこちょこ来られています。

 

 

体が「休みなさい」と言っているわけですから、どうか休んで下さいね。

 

 

診療所のセラピードッグ「ラブ」あしあと

左側がラブですしっぽフリフリ

毛は薄くなっていますが

体は元気ですニコニコ

 

 

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