すっかりご無沙汰しておりました。
始まったばかりのこの講座。
今年はガンガンいきますので
どうぞお付き合いくださいね。
では、スタート！！！
前回はパピ郎ことHPVの正体を
皆さんに暴露したわけですが、
今回は、
HPVに感染したらその後どうなるかを
より詳しくお伝えしたいと思います。
と、その前に
皆さんは
HPVがどうやって
私達の体の中に入り忍び込むか
ご存じですか？
どこかで耳にしているかも？
「HPVは性交渉でうつります」
好きな人ができて
性交渉したら
まさかのHPV、パピ郎が
やってくるのです。
なんてこった 
ですよね。
そ、そんなぁ、恐い・・・
と思われた方もいるのでは？
じつは
女性の80％はHPVに感染する
と言われています。
が、
HPVに感染しても
90％の人は
２年以内にウイルスを排除する
のです。
では、残りの10％はどうなるのでしょうか？
パピ郎が住み着き
細胞を変化させると
「軽度異形成」になります。
軽度異形成の
12～16％の人が
中等度異形成より先に進みます。
その中等度異形成では
22～25％の人が
高度異形成より先に進みます。
そういうわけで
通常はHPVに感染したからと言って
すぐに「がん」になったり
異形成の状態から治らない
わけではありません。
ここまでの話し
頭に入りましたか？
・・・
数字に漢字に・・・
ワカリニクイーーー！
し、失礼いたしました 
では、ここに
お母さんが100人いたとします。
お母さん100人が
HPVに感染したとして
２年以内に
90人の方からは
HPVがいなくなります。
で、残りの10人が
軽度異形成になったとしても
その中から1人だけが
中等度異形成に進みます。
でさらに中等度異形成から
その先にすすむのは
（はじめのお母さん100人のうちの）
0.2人です。
どうでしょう？
ちょっと 
としていただけましたか？
通常、軽度異形成では
治療せずに 「経過観察」
つまり
検査をしながら様子をみます。
中等度異形成から
治療するかどうか相談になりますので
お母さん100人が
もしパピ郎に感染したとしても
治療しましょうといわれるのは
１人ということになります。
（この場合の治療法については、また）
どうでしょうか？
具体的なイメージがわきましたか？
もしがん検診や病院で
「HPVに感染しています」
「HPV検査、陽性です」
と言われても
ガーン
とならずに
「パピ郎をやっつけて
追い出す事はできるんだ」と
頭をきりかえてくださいね。
注: HPVに自分が感染しているかどうかは
検査で調べる事ができます。
パピ郎は正しく対処すれば
恐い相手ではありません。
HPVは
性交渉をしたほとんどの方が
感染するありふれたものです。
全ての女性が
共通して抱える問題であり
皆さんのお子さん達も
避けては通れない問題です。
HPVのことでは
お伝えしたいことが山ほどあります。
・ 具体的にどうやって感染するの？
・ 最近、子宮頸がんが増えてるのってほんと？
・ HPV検査ってどういうの？痛い？
などなど。
まだまだ続きますので
今後ともどうぞよろしくお願いします。
今回のまとめは
「HPVはありふれたウイルスで
性交渉で感染する」
でした。
Dr. M