幸福と平和の実現:2



あなたが苛立ちながら、あるいは怒りながら

痛みに対処しているとき、あなたは同時に

彼らの取り扱い方を学ぶことができるのです。


痛みと戦わないでください。

苛立ち、あるいは嫉妬と戦わないでください。

まるで小さな赤ちゃんを抱きしめるように、

大きな優しさでもって彼らを抱きしめてください。


あなたを怒らせるのはあなた自身であり、

あなたは痛みに対して

狂暴に立ち向かっていくべきでありません。

同じものが、あなたの感情の全てに行き渡るからです。


それゆえ、我々は呼吸から始めます。

あなたの呼吸で感情を非暴力的にしてください。

あなたの呼吸で優しくしてください。

それを尊重してください、そして、

それをそのままにしておいてください。


あなたは息を吸い込みます。

そこには呼吸があります、それが全てです。

吸う息が短いならば、それを短いままに、

吸う息が長いならば、長いままにして、

意識して変えようとはしないでください。

あるいは、

あなたの吸う息や吐く息を強制しないでください。


それは、まるで花を見るようにするということです。

そのまま一種の奇跡かのように

花が、単にそこにあると言う事実だけを

心に満たしてください。


そのままの花を見てください。

呼吸をそのまま呼吸とみなしてください。

我々は花をそのように見てきました、そして、

我々は自分の息も傷つけてはいけません。


それから、我々は物質的な身体へ移ります。

あなたは完全なリラクゼーションの元で、

座ったり、歩いたりして瞑想を行うことで

心を満たしたエネルギーと、

大きな優しさと非暴力でもって、

自分の物質的な身体を包み込むことが可能です。


これは、あなたの体に対しての真実の愛の実行です。


仏教徒の瞑想を実践すれば、

「悪」に対しての「善」の戦いがあり、

そのため、あなたは自分自身を

戦場に変えることはありません。


あなたは、「善」と「悪」の両方に属しています。

「悪」が「善」に変わることもあれば、逆もまた起こり得ます。

「悪」と「善」は、完全に有機的なものなのです。





ウルペンのドリームピラミッド-ティク・ナット・ハン

<ティク・ナット・ハン>


(つづく)


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怒りや嫉妬の感情は、

あなた自身を傷つけます。

心だけでなく身体さえも傷つけてしまうのです。


人はストレスによって、

「胃潰瘍」になったり「癌」になったりするのです。

身体を慈しみ健康に保ちたいのならば、

心を平安にしなければなりません。


そのためには、

呼吸をあるがままに受け止めて

ただそこに集中するということをしてみてください。


そこには、「いい呼吸」もなければ「悪い呼吸」もありません。

そこにあるのは、何の形容詞も付かない、

ただの「呼吸」です。


そうやって、自分の呼吸を認識できるようになれば、

同じように自分の身体にも

意識を向けてみることです。


あなたが自分の身体を嫌いになれば

それは自分の身体を「悪」と見なすということです。


逆に、自分の身体を好きになれば

それは自分の身体を「善」とみなすということです。


あなたの感情一つで

あなたの身体に対する位置づけが

変わってしまうのです。


瞑想をしてみてください。

座ってもよし、歩きながらでもよし、

自分の呼吸に意識を集中してみてください。


そのとき、何の形容詞もつけない

あるがままの自分を受け入れてみることです。

大きな優しさで自分自身を包んであげてください。


そこに、「平安」があることに気づくでしょう。