リクエスト@隆二『ドSエロ狼?』前編





嘘っ!!

東京追加公演発表された。


この期間、追加公演があるかもしれないから会えないと言われていた。




10/16、10/18、10/19…東京ドーム、


17日だけない。



17日だけ、ない!



もしかして、会えるのかな。





だって、17日は私の誕生日だから。


















「はぁ〜やっぱりダメかぁ…」


淡い期待を胸に抱いていた。

けど。


リハーサルがあって17日は会えないと連絡が来た。



だよね、翌日から二公演続くもんね。


しょうがない。

それはずっと前からわかってたこと。

仕事で忙しい時期だとわかってたし。
まぁ、当の本人が忙し過ぎて私の誕生日に気づいているかもわからないし。


…でも、やっぱりショックだな。












そんな気持ちのまま、16日の公演が終わった。

輝く隆二くんを遠くで見つめることしか出来なかった私。



一人で帰る寂しい帰り道。


今日はヤケ酒だな!





ピピッ。


隆二くんから電話が来た。




「お疲れ様!」


『おつかれ〜』


「どうしたの?打ち上げ中じゃないの?」


『もう終わった〜。ね、ちかに逢いたいから来てよ』


「…え?」


『もう家にいるから、早く来てよ』


「え、ちょ…っと!?」



プツ…ツーツーツー…



隆二くんに呼び出された。
口調からして明らかに酔ってる。

17日はリハで忙しい日のはずなのに飲むんだ…なんて頭をよぎるけど、それは飲み込んだ。

だって、"逢いたいから来てよ"なんて言われたらすっ飛んでくに決まってるじゃん。









隆二くんのマンションに着いた。

喜んで急いで来たと思われるのも癪だし、文句の一つくらい言える余裕を持とうと、エントランスで息を整える。




健「あ、お疲れ〜!」

ち「お疲れ様です」


エントランスに現れたのは健二郎くんだ。



健「こんなとこで何してるん?早よ行かな、隆二干からびてしまうで(笑)」


ち「そんなことないですよ(笑)」


健「あいつ、酔っ払うとなちかちゃんの事ばっかりやねん!ノロケ聞いて酒飲めるかい(笑)!」


ち「そう、なんですか?」


健「あの隆二がやで?ぷぷ(笑)」





もう、そんな事聞いたら、
文句の一つも言えなくなるじゃんか。




健「じゃー俺行くわ〜!ちかちゃんごゆっくりな!」


ち「はい、健二郎くんも…」





健二郎くんと飲んでたのにわざわざ呼び出さなくてもいいのに。

とは言え、呼ばれたからにはちゃんと身なりを整えて部屋に向かう。





ピンポーン…



『遅いじゃん。干からびる所だった』


「隆二くんが急に呼び出すからじゃん!こっちだって都合あんの!」



ヤケ酒のね。



『いいから、早く』


隆二くんは全く気にする素振りもなく、部屋に入れてくれる。









健二郎くんはあんまり飲めないはず。

この机にあるお酒は、ほぼ隆二くんが飲んだんだろう。
空いた缶を見ただけで、かなりの量を消費したのだとわかる。

相当酔ってる…。


ほんのり顔は赤く、そして色っぽくなる。



 
「健二郎くんと飲んでたのに、何で私呼ばれたの?」


『ちかに逢いたかったから』




普段、すっごい優しくて紳士な隆二くんは酔うと何かが違う。



「…そう?」


『これ!ちかが好きなシャンパン、買っておいたから飲もうぜ』


「あ、うん」





高くて、なかなか飲めないシャンパンで私を誘う。
グラスに注がれるピンク色。

嬉しそうに注ぐ姿がとても可愛い。



そして、バチッと目が合った。





『口移しであげようか?』


「は!?何言っ…」



気づいた時には、唇は塞がれシュワシュワと弾けるシャンパンが口に広がり、喉を通る。



『…いつもより美味しいだろ?』


それは俺の口移しだからと、言わんばかりにニヤリと笑ってる。




「…もうっ!酔ってるでしょ!」


『あれくらいで酔うわけないじゃん♡』


「嘘だ。めっちゃ酔っ払ってるし!普段ならこんなことしないじゃん」


『えーそんなことないし。いつでも、やりたいから』


「ちょっと!」


『甘くてうまいなー』


「あ、まぁそうだね、甘くて美味しいよねこのシャンパン」


『違うよ、ちかのキスが』





反応を楽しむかのように。

ライブが終わってテンション高いのと、酔っ払って…
ちょっとイジワルでHになってる気がする。




こんなに酔って明日大丈夫なの?




「ちょっと、隆二くん酔ってるでしょ!明日、リハで忙しいんでしょ?まだライブ続くのにこんなに飲んで大丈夫なの?明日に響くんじゃない?」


『何だよ拗ねてんのか?可愛いなあ、よーしよし』



明日の事で拗ねてると思われてる?
拗ねてないし!

よしよし、とアタマを撫でられた。






「違うし!私、帰るからゆっくり休みなよ」


『は?帰る?バカ、泊まってけよ』


「え、でも…」


『逢いたかったって言っただろ?帰すかよ』





ニヤニヤ笑ってたはずの隆二が真顔で私の腕を掴んだ。





『ちかが足りたない』


「え…?」


『俺がちかにキスする理由わかる?』


「…理由?」


『まず、俺に歯向かう口を塞ぐため』


「は!?」




何それ!



『後は〜、ちかの反応が楽しいから』


「ちょっとっ!」



そんな理由なの?




『そして、言葉より確かな時もあるから』


「う、うん」


『ずっと会えないと唇が寂しいんだよね』


「…うん」



『俺はちかが大好きだから、キスすんの』




そんな真っ直ぐな瞳で見つめられたら…






『だから、ちかも俺にキスしてよ』




と、言いながらキスをしてきた。

お互いに舌を絡ませて、求めるように。



こんなキス、ズルいよ。

私だって、ずっとしたかったんだもん。










next…