お教室で日々こどもたちと接していると、性格も成長具合も学びの成果も、本当に様々です。
そのため、クラス編成はされていても、できる限り、それぞれのこどもたちの現状に合わせて学べるように心を砕いています。

そうやって教えていると、だんだんとみえてくるものがあります。
まず、順調に伸びていくこどもたちに共通していることは、
・素直であること
・地味な努力ができること
・集中力があること
・保護者の適度なサポート&教室とのコミュニケーション
などです。

素直であることは、最初に教わったことをきちんと受け入れて、基礎が固められるという点でとても重要だと思います。
また、地味な努力や集中力というのも、結局のところ、コツコツと集中して取り組むことができなければ、何事もステップアップできないというのは当然といえば当然でしょう。

あと、保護者の方の寄り添い方も重要です。何もつきっきりで家庭学習をみる必要はなく、今、どんなことをしているとか、お子さんがどういう状況かということを把握して、教室スタッフとスムーズにコミュニケーションがとれているご家庭のお子さんは、多少の波があっても確実に伸びていきます。
保護者の方々と教室側との相互の信頼関係は、実は、かなり重要です。

最近の例では、そろばんコースで、幼稚園から1年生にかけて絶好調だった男の子が、九九で停滞してしまい、1年生後半~2年生にかけて、同級生に相次いで抜かされ、やる気もかなり低下気味だったケースがあります。

それでどうしたかといえば、保護者の方がそこもわかった上で、教室と連絡をとりつつ、本人も最低限の努力を続けた結果、今、2年生の終わりになって、不死鳥のごとく蘇り、ゴボウ抜き状態で現在、猛スピードで再び上達し始めました。
今思えば、この生徒さんの場合は、上の伸びる要素が全部備わっていたのですよね。
これまでにもこういうケースは何度もありました。

逆に、私があまり信用をおいていないのは、いわゆる「負けず嫌い」です。
もちろん、上記の要素が備わった上での負けず嫌いは鬼に金棒なので、全てのケースで良くないわけではありません。
ただ、高い割合で、負けず嫌いのお子さんの多くは、その気持ちに努力が追いついていないケースがよくあります。

できなくて、そのときには悔しさが全身に溢れているのに、宿題をしてこなかったり、授業中も何かと手を抜こうとしたり、トイレに逃げ込んだり、はたまたこっそり答えを写そうとしたり…(^^;)

そもそも、最終的に伸びるお子さんは、多少周囲と自分を見比べる目を持ちながら、最後は自分と向き合って、何をすればいいかをきちんと考えるので、周囲のペースにかき乱されません。
私も何年生だから…というようなことは、基本的に一切言いません(九九の習得があまりに遅いときは別ですが)。

今、何ができていて、何ができていないかを先生も生徒もお互いきちんと把握すること。
得意なところを伸ばすためにはとか、不得意なところをできるようにするにはとか、その子にあった形で上達する道を、一緒に考えながら誘導していく感じです。

そうやって、それぞれの子どもたちが、自分なりに上達を実感して、それが学校の勉強や、何かをする上で自信になる経験を積み重ねられればいいと願いつつ、いつも子供たちに向き合っています。