73歳男性、糖尿病で治療中です。
糖尿病を体重を減らすことで治療をしてみたいとのことで、マンジャロを開始、2ヶ月で-10kgとなり、HbA1cも7.2%から5.8%まで減っていました。
「すごく体重も減りましたね。-10kgですよ。実際にどんな感じですか?」
「体が軽くなって、動きやすくなりました。」
「そうですか、それはよかった。さて、そこでですが、いつまでマンジャロを続けるか考えなくてはいけませんね。」
「はい、目標の体重まで減ったので、やめようと思っています。」
「うん、私もそれがいいと思います。あと、治療をしている時に何か感じることありましたか?」
「今日も、朝から何も食べていないのに、お腹が空かないんです。正直、食べる楽しみがなくなりました。前は、食べ放題の店にも行っていたんですけど。」
「そうですか、そんな薬ができたんですね。本当にすごいことですね。」
インクレチン作動薬の効果は本当にすごいと思います。大きな不作用もなく、体重を減らせます。ただ、そのかわり食べる喜びが無くなるってしまう方もいるんですね。
何か一つ手に入ると、代わりに何か一つを手放さなければならないというのは、万物の法則なのかもしれません。
インクレチン作動薬によって体重をへらすと、食べる喜びは無くなる。このことは処方する側として、しっかりと認識しておかなければいけないと感じました。