80代女性高血圧で通院中。今日もお元気です。

 

「先生、血管年齢ってあるでしょ。それを調べてもらったら血管年齢が52歳だったの。」

「あら、よかったね。ずいぶん若いじゃん。」

「そうなのよ、それでさ、血管年齢って正しいの?」

 

ちょっと難しい質問です、慎重に答えないと。

 

「そうね、きっと両手両足の血圧を同時に測ってそれで割り出したんだと思うんだけど。」

「そうです。」

「脈の伝わり方を測って調べる方法だね。うーん、あまり科学的な根拠ってないと思うんだよ。」

「そうなの。」

「うん、ともかく血圧の値とか脈拍数とかで大きく変動しちゃうんだよね。それにその値を使って、何か病気の発症を予想できるとか、予防できるとかっていうちゃんとした研究もないのよ。」

「あら、残念。」

「まあでも、ずいぶん若いって出たんだから、それで良かったんじゃないの?」

「まあ、それはそうね。」

 

人体の状況を調べるたくさんの検査方法があるのですが、それには正しいものもあれば、かなり怪しいものも混ざっているとおもいます。

血管年齢もそうですが、「免疫力をしらべる。」「血液がドロドロじゃないか調べてみよう。」というのは、医学的根拠が乏しいものが多いし、いわゆる釣りも混ざっていると思われるので、十分注意してください。