新企画・・・断念。 | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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残念ですが、一旦STOPします。

 

 

 

昨年末に開催しておりましたボイスドラマ企画、短編『瞽女さ夢見じ』ですが、

 

どうしても予算内での制作が不可能であるという判断をしなくてはならなくなりました・・・。

 

これまで関わっていただいた方々へこのようなご報告をすることになり、大変申し訳ありません。

 

オーディションにご参加いただいた皆様、

 

シナリオ開発にて助言をいただいた方々、

 

資料提供にご協力いただいた方々へは、大きな失望を与えてしまいました。

 

何とか粘ってはみたのですが、解決の糸口を見つけることができませんでした。

 

 

 

 

そして、

 

先日、オーディション後に出演オファーさせていただいた方へはすでに連絡を済ませたのですが、

 

皆さんからは、怒りの言葉ではなく、

 

「今後の企画復活を期待しているぞ」と温かい応援の声をいただいてしまいました・・・。

 

(お気遣い、本当にありがとうございます。)

 

断念と言っても、この物語は消えはしませんから、

 

近い将来には、皆さんの期待に応えられるよう実現へ向けて努力したいと思います。

 

 

 

 

この企画の中止に至った原因ですが、

 

それはやはりキャスティングが問題となりました。

 

先週、知り合いの俳優さんに助言を仰ぐべくZOOM会議を行ったのですが、

 

シナリオの内容を考慮すると、これは、前回作品と同等の声優陣が不可欠だと言われてしまいました。

 

低予算作品としてのこの企画において、それは到底飲めない条件です。

 

今後は、劇団などでのオーディション開催を目指しておりましたが、それもただの時間の浪費だと却下されてしまいました。

 

こちらの俳優さんは過去に劇団を主宰されていた経験があり、その辺りの事情には詳しい方なのです。

 

『瞽女さ夢見じ』は、なんとしても形にしたかった物語だったので、

 

決断後の数日は現実逃避のような状態になっておりました・・・。

 

 

 

 

予算を抑えた小企画で、スタッフ・キャストが良質だと信じることができるドラマ制作はできないものなのでしょうかね〜。

 

内容にこだわりつつ、

 

少額ながらもスタッフ・キャストにギャラが発生し、

 

作品になるべき価値の感じる物語の制作を行いたいんですよね。

 

ところが、

 

そうなると避けられないのが、

 

〈物語背景のリアリティーの構築〉と〈出演者によるシナリオ読解と演技表現〉にバリバリこだわっていくという姿勢です。

 

これらについて、他社作品に負けないクオリティーを求めることで、唯一無二の物語に仕上げていくしかありません。

 

つまりは、それだけ出演者への負担も大きくなるということですね。

 

(もちろん、スタッフの方へもですが・・・)

 

 

 

 

潤沢な予算があればこんな苦労もないのですが、

 

今の弊社の状況では、身動きが取れない状況となってしまいました。

 

予算問題を解決するか、キャスト問題を解決するか・・・

 

どちらにしても、これは、長い時間がかかることとなってしまいますね。

 

色々と甘く考えていた私も失敗でした。

 

このような問題が浮き彫りとなり、一旦企画を中断することになりました。

 

 

 

 

今後は、どうするか・・・。

 

子供向け物語の企画も進行中です。

 

弊社ワークショップにご参加の方との作品企画も進行中です。

 

今は、これらに集中したいと思います。

 

そして、

 

『瞽女さ夢見じ』のシナリオは長編に戻して、さらなる推敲を行なってまいります。

 

いつでも自信を持って提出できる長編企画として、弊社の秘密兵器にしたいと思います。

 

 

 

 

最後に・・・

 

意見を伺った俳優さんからは、

 

「もっと軽くて楽しいストーリーにしなさいよ」

 

というアドバイスも頂戴しました。

 

「それは分かっているんですが、それでは私の興味が続かないんですよ〜」

 

と返答する前に、

 

「お前さんは、そういう偏屈な映画が好きだからなぁ」

 

と笑って言われてしまいました。

 

全くよくご存知で・・・チュー

 

 

 

 

 

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山中勇人(脚本・演出)

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