時代劇台詞って面白い！

私は、

長編時代劇ドラマCDなんていう、

流行りに背を向けた作品を作ってしまうくらい

時代劇にのみ存在出来るセリフや会話に、

強烈な興味を抱いています〜

そこには、

時代劇でしか表現できない魅力が多く存在するんですよね。

世界観を表現するための、

いくつかのルールみたいなものが存在するのですが、

それに乗っ取って書くことで、

何気ないセリフも洗練されたモノへと生まれ変わるのです

そして、

収まりの良くなった時代劇台詞というのは、

声優さんの素晴らしい演技と見事に調和するものなのです〜

そこで、

是非、皆さんにもそんな魅力を感じて欲しいので、

ちょっと例題を挙げて紹介してみようと思います

もしも、こんな現代文があるとします・・・・

「毎日ジクジクして、

不満ばっかり抱えて死んでいくなんて、

俺は、絶対に我慢できないんだよっ！！」

なんだか、悩める若者の叫びみたいでいいですよね〜

ただ、

このセリフから受ける印象は、

ワガママで、向こう見ずな未熟さだけのような気がしますね。

さて、

このセリフを言葉の内容はそのままに、

真っ当な武士の言葉へと変えてみるとどうなるでしょうか。

武士とは簡潔に語ります。

そして、そこには、生きざまが現れなくてはなりません。

さらに、

この手の感情の起こりが、

己の内に宿っていることを悟っている印象が欲しいですよね〜。

それらを考慮してみると・・・・

こんなセリフに時代劇加工してはどうでしょうか〜

「ただ空しく（むなしく）不平を呑んで世を去りたるは、

甚だ（はなはだ）無念で御座る！！」

いかがでしょうか

お好きな感じですか〜

時代劇ゼリフの素晴らしさとは、

セリフの全てに、

その人物の信念のようなものが表現されるところかと思います

もう一度、

現代ゼリフの方を振り返ると・・・

これを声だけで表現しようとした場合、

どうしても一般的な若者像で叫ぶしか方法が見つからないという限界を感じてしまいます

（どこにでもある語り口になってしまいますよね・・・）

しかし、

時代劇台詞となると・・・

簡潔な文脈だからこそ、

粋を感じる節回しや調子、独特な間やテンポなどが、

演技の印象を面白くしてくれるのです

これの達成には、

声優さんの技術や知識、知性が大切ですが、

その可能性はどこまでも広がる気がしますね

まさに、

声優さんによって千差万別の表現が生まれてくるのです

私は、

まだまだ勉強中の身なので、

憧れの小説家のように、この時代劇表現を使いこなすことは出来ません。

でも、

その難しさや奥深さも、

この時代劇というものの虜になっている理由でもあるんですよね