先ほど、
ワークショップに参加されている方より、
オーディションのためにレッスンを欠席するとの連絡がありました。
この方に役立つかどうか分かりませんが、
私の経験における、
「やってはならないオーディションでの行動」
について解説したいと思います〜
ただし、
ここに書くことは、あくまでも私の意見です〜。
そして、
これから記事に書く行動を取ったからと言って、
必ず審査に落ちる訳でもないことを記しておきます
ただ単に、
私の経験上のことで、
そういったことをなさる方に、
プロレベルの演技を見ることが出来なかったというだけのことですからね。
くれぐれもご理解頂いた上で、
読み進めていただければと思います〜〜
では、
書いてみましょうか〜
まずは、非常によく見る光景ですが、
①自己紹介が、予定時間を大きく超えてしまう方。
ですね。
こういった声優さん、俳優さんで、
共演者と演技の調和が取れる方はいませんでした。
2分または3分と指示があったのであれば、
出来るだけその指示に従い、端的に答えるべきだと思いますね。
この〈端的に自分の主張を要約できるか〉は、
プロの役者に必要な思考回路のスキルでもあります。
ここを無視することは、
自ずからその能力が欠如していることを証明することにもなりますから、
出来るだけ避けた方がいいでしょうね〜
いかなる時間的制約があっても、
十分に魅力を伝えられる方が有利なんでしょうね。
次も、同じ自己紹介でのことですが、
②審査員への挨拶の後に、他の参加者へも丁寧に挨拶をする方。
というのがあります。
これは全く必要ないと思いますねぇ〜。
私の助監督時代、
映画の俳優オーディションでは、一切見ることは無かったのですが、
声優の世界では、時々、この手の方に出会うんですよねぇ〜〜
(こういう行動は、会場をギョッとさせるものがあります〜)
オーディションを実施する側にとっては、
それを円滑に進めるための時間は、
非常に限られたものとなります。
周囲に対しても礼儀正し方に悪人はいないのでしょうが、
それよりも制作側の目的を尊重していただければと思いますね〜。
「どうぞ、皆さんの顔が見える位置にて自己紹介をお願いします」
という指示がないなら、
素直に審査員へ向けて行うべきべきだと感じます
時間との戦いのオーディションにおいて、
独自の判断での、
独自の都合での、
時間の使用は認められないと思いますね。
ただし、
それが、とても価値のある自己主張なのであれば別ですが・・・。
もう少し書いてみましょうか
ドキドキしながら読む方もいらっしゃるかもしれませんねぇ
では、三つめ。
③他人の発言に対して、その発言者の方を見て、大きく頷いている方。
これも、
声優オーディションにて、よく見る光景の一つですね。
私は、
こういった方について、
魅了されるような演技の印象を持ったことはありません。
(良い方なんでしょうが、なぜでしょうかねぇ~)
一つ言えることは、
勝負や競争の世界ですからね、
対戦者の意見に同調している暇があったら、
表現のことを考えたり、作戦を練っている方が良いでしょうね。
何より、シナリオに集中すべきだと思いますね
時間の限りで、
粘りに粘って最高の演技を見せない方は、
到底、オーディションでは勝ち残れないと思います。
ただし、
微笑んでいられる余裕が演技力にあるならば、
これも問題は無いのですが・・・・
こういったいくつかの所作を並べても、
オーディションへ参加されたことのある方ならば、
一度は見たことのある光景ではないでしょか。
私からすれば、
やはり、どれも、
あまり良い印象ではないのが正直な意見ですね・・・
社会人としては、
素晴らしく、穏やかで、思いやりのある所作ばかりですが、
【審査する側】と【課題を披露する側】という立場に集中する空間では、
あまり役に立たないことなのかも知れませんね。
ここまで書いたのだから、
最後にもう一点だけ書いておきましょう。
これは、
色んな場でも発言していることなのですが、
④発言内容が昔のことばかり。
というのも良くないでしょうねぇ・・・
これは、
例を挙げると分かりやすいでしょう。
私のオーディションは、
時代劇というジャンルですので、
若い受験者の方々方は、
「私のおばあちゃんが時代劇好きで、昔はよく一緒にTV時代劇を観ていました!」
という発言をよく頂きました。
しかし、
これは、
冷静に考えると、おばあちゃんが時代劇に詳しいという、
おばあちゃんの自己紹介ですね
そもそも、
プロの俳優にとって、
こういった発言が〈時代劇セリフが演じられる役者〉という信用には決してならないことを理解すべきだと思います。
よく見ていたというレベルの話であれば、
そのタイトルを上げればそれでよいと思います。
そして、ここからが大事ですが、
そういった昔話をあえてするならば、
その時の印象に残っている俳優や演技について語らなければ、
何のフリにもなっていないでしょね。
語るべきは、自分自身の可能性ですからねぇ〜
出来ることならば、
「その後、その俳優にどんな演技表現の影響を受けたか」
などと続かなくては、
今このオーディションに参加していることに話題が繋がらないと思うのです。
ただの昔話では、
せっかくの時間が、
ちょっともったいないでしょうねぇ~
あと、
可能でしたらならば、
アニメでも実写でも作品の話をするならば、
映画の話をするのがいいのではないでしょうか。
参加しているオーディションが現状で放送されているTV物であれば、
その作品に触れることは重要でしょうが、
それでも自分の演技表現やドラマの創作について語るのであれば、
映画での話をするのが良いと思います
ドラマ制作者であれば、
映画というジャンルこそが、質の高いエンターテインメントであることを知っているはずです。
質の高い会話をしたいのであれば、
質の高い素材を引き合いに出して行うのが良いと思うのです
それが、
相手へ自分の知性を理解してもらう最良の選択ですよね~
TVの話は、
ほどほどが良いかと思うのです~。
そして、
どうしてもTVの話をするならば、
質の高いTV作品の話題にしてほしいですね。
その方が、
プロの制作者である審査員にも、大いに興味があるでしょしね
というわけで、
ざっと、
当たり前のことばかりですが、いくつか書いてみました~
もちろん、反論される方もあるでしょうね。
しかし、
これらは全て、
私の経験上での出来事なので、私自信も否定はできないのです〜
この他にも、
もっとえげつないことは書けなくもないのですが、
まあ、
このくらいにしていおいた方が良いでしょうね~。
オーディションとは、
〈精一杯の表現〉を見せる場でしかありません。
「今、演技の為にどう生きているのか・・・」
こういたことを正直に真摯な目で語ればよいと思います。
自信をもってここを語れない方は、
来るべき場所では無いということです。
制作スッタフも演技者も、
皆、芸(能力)で食べていこうとしている芸人です。
厳しい世界であることは百も承知で生活してる者たちです。
そして、そのほとんどが、
実際は食べていけてない者たちです。
その本当の必死さを理解して、
オーディションの空気を吸いに来るべきだと思いますね。
私もドラマ制作の世界でもがいている人間なので、
こんなことまで書いてしまうとかなり偉そうですが・・・
(すんません・・・)
正直な話だと思いますねぇ〜〜。
やはり、
共同でもの作りをするメンバーを捜しているわけですからね。
お互い厳しさは必要ですよね。
近々審査がある方は、
参考にしてみてくださいませ。
よろしくお願いします〜
【今後のワークショップ告知です】
締め切り間近!
★7月末開催! 3ヶ月間 声優ワークショップ
シナリオ一冊と、そのドラマCDが教材! 大御所声優たちのシナリオ分析の全貌について徹底解説します。演技は、必ず、ここから変わります!!
木曜クラス、金曜クラスの2クラス。
レッスン内容や目的は
http://dramacd.moo.jp/prolevel.pdf
----------------------------------------------------------------
★オーディオキネマ制作のドラマCD
『研ぎ師伊之助深川噺』(上下巻)
ネットショップBASE購入
オーディオキネマ代表
山中勇人(脚本・演出)
◆◆◆twitter◆◆◆
◆◆◆facebook◆◆◆