有り難いことに、
ドラマCD『研ぎ師伊之助深川噺』を購入いただいた方から、
作品についての感想を頂戴することがあります
そんな中で、
多くの方に触れて頂くのが、
中尾隆聖さん演じる剣客、串田慎之介についてのご意見なのです〜
私にとっても、
感慨深い思い出となっています中尾さんと過ごさせて頂いた仕事ですから、
その魅力に共感していただけるのは、
本当に嬉しいことですねぇ〜
そして、今更ですが、
出演いただいた中尾さんには、感謝の気持ちで一杯ですね〜
この作品には、
本当に、奇跡的に、
多くのベテラン声優の方々にご協力を頂くことができました。
そんな皆さんとの出会いがあったからこそ、
今、
購入されたお客さんとも繋がりができているんですから、
なんとお礼を言ったらいいのか言葉がありません〜
いつかは、
そんな方々にお礼行脚をしてみたいですねぇ。
(いや、せねばならぬことですね。)
さて、
今日は、
そんな中尾さん演じる串田慎之介というキャラクターについて、
記事にしてみたいと思います。
ちょっとマニアックな話になりますが、
ご興味がありましたら、
この先を読み進め進めていただければと思います
この串田という人物が誕生するキッカケは、
岡本喜八監督作品
『大菩薩峠』
(1966年)
という傑作時代劇との出会いにあります。
かれこれ20年前の話です。
まだ私が10代の頃ですね〜
当時、この映画を観て、
主演の仲代達矢さんの殺陣に釘付けになったのを覚えています。
その立ち回りのキレ味といったら、
すさまじいの一言なんですからね〜
そんな主人公である机龍之介こそが、
私の作品に登場する、
あの串田慎之介のモデルとなっているんです
実は、
シナリオ執筆中に私がイメージしていた俳優は、
名優、成田三樹夫さんでした。
あの成田さんのアウトローな雰囲気、
目つきの鋭さ、
不気味な身のこなしこそ、
串田慎之介にピッタリだと思ったのです
特に映画『座頭市地獄旅』に出演されていた成田さんは、
串田の原型になっていると言ってもいいでしょうね。
そんなイメージを持ってシナリオを書き進めていたのですが、
ある時、
あの『大菩薩峠』を久しぶりに観る機会があったのです。
そして、
串田という人物の根本は、
仲代版、机龍之介に影響を受けていると気づかれてたのです
あの心の闇を引き摺るような主人公は、
どこか串田に共通するものがあると思ったんですね〜。
自分でも驚くべきことですが、
随分と昔に影響を受けた机竜之助が、
私の裡に静かに眠っていたんだと思います〜。
その忘れていた記憶が、
どういうわけか串田になって蘇っていたんですね
この映画を鑑賞した時、
昔、感動した思い出と共に、
自分の創造した串田慎之介と、名作映画の机竜之助とが、
見事に合致したのをよく覚えています〜
ですから、
机龍之介(仲代達矢)+ 成田三樹夫 = 串田慎之介
という不思議な構図になるんですね。
こう書いてみると、
とても自分自身でしっくりくるのですから、
面白いものです
これら二つの名作映画を鑑賞して、
まだドラマCDを聴いていただければ、
その可笑しさも楽しんでいただけるかもしれませんね〜〜
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オーディオキネマ代表
山中勇人(脚本・演出)
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